リノべアイテム紹介 ステンレスキッチン

自分だけのこだわりのキッチンを作ることができるのもリノベーションの大きな魅力です。なかでもクールなイメージのステンレス製のキッチンは高い人気です。

ステンレスキッチンの機能美は、シンプルな空間づくりや素材感を重視したデザインが主流のリノベーションにはぴったりなアイテムといえます。

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リノまま編集部

リノままは「大きな企業の中の小さな設計事務所」として設計・工事・不動産それぞれの専門知識をもった少数精鋭のチームでひとりひとりのお客様と向き合っています

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ステンレスキッチンの特徴

ステンレスキッチンは見た目がクールな印象というだけではなく、ステンレス自体が汚れにくく耐久性の高い素材であるという特徴もあります。

キッチンでは油はねや調味料をこぼしてしまった際などの汚れがどうしても気になるものですが、ステンレスはそういった汚れがしみこむ心配がないので、お手入れが簡単です。

ステンレスはさびにくく熱による変形もほとんど心配がないので、耐久性もばっちりです。

一方で水垢や指紋・手垢などの汚れがつきやすくとりにくい、表面に傷がつきやすく目立ってしまうといった点がデメリットです。

ヘアライン、バイブレーション、エンボスなどの仕上げ

表面の傷を目立たないようにする、かつ光沢を少しおさえてすべりにくくする、といった意味合いでステンレスに「ヘアライン仕上げ」「バイブレーション仕上げ」といった、「あらかじめ細かい傷をいれておく」という加工を施すことがあります。

同様に「エンボス仕上げ」といってステンレスに凹凸をつけておく、という方法もあります。

傷対策や滑り止めといった効果だけでなく、デザイン面でみても、こういった加工によって光沢が少しおさえられるなど、見た目の変化が加わるため、よりスタイリッシュな印象を与えてくれます。

ステンレスキッチンが印象的なリノベーション事例

【リノベーション事例】caffice

どの部屋からも手元がみえるオープンなキッチン。ステンレスのシルバーで統一するため、レンジフードには特注のカバーを設置しています。

【リノベーション事例】自由で等身大な暮らし

リノベーションの打ち合わせの中で思わず一目ぼれしたステンレスキッチン。自由に暮らせる自分の城をつくった中で、「料理することが増えた」のは思わぬ収穫でした。

【リノベーション事例】 KURASHI Patchwork

ステンレスキッチン、ダクトあらわし、天井と梁のコンクリートというクールな印象とは対照的に、造作棚やカウンターには木の質感を。全体の雰囲気をマイルドに。強くなりすぎないスタイリッシュさを実現しています。

【リノベーション事例】未完成

部屋全体は赤みのある木材で統一。ペニンシュラ型のステンレスキッチンがアクセントになってお部屋に重厚感をもたせています。

ステンレスキッチンの種類

ステンレスキッチンは、かつてはフル装備の大型の高級品というイメージでしたが、最近は仕様やデザインや価格などのバリエーションが豊富になり、予算にあわせて必要な機能やグレードを選べるようになっています。

マンションのキッチンで一般的なのは、I型の壁付型あるいは対面型のシステムキッチンでしょう。

下部収納、上部吊り戸棚、レンジフードなど標準的な機能一式を組み込んだステンレス製のシステムキッチンでサンワカンパニーグラッド45という商品などが人気です。天板、シンクはもちろん、収納面材やレンジフードなどをオールステンレスで造り込んだ高級感あふれるキッチンです。ほかにアイランド型なども可能です。


下のものは、必要最小限の機能に絞り込んだシンプルなデザインのフレーム型と呼ばれる同社のオッソというステンレンキッチンです。シンクの下以外はフレームのみのデザインとなっている軽やかでミニマルなデザインです。収納や食洗機やオーブンなどは必要に応じて組み合わせることが可能なので、自分のライフスタイルにあったシンプルなデザインのキッチンを作ることができます。


出典:http://www.sanwacompany.co.jp/shop/c/c121255/

同社では、無印良品とコラボしたステンレスキッチンも商品化しています。基準となる寸法をおなじみの無印良品のシステム収納と合わせてあるので、無印良品のユニットと連結が可能となっています。機能を連結する、素材感を合わせる、デザインを統一するなど、キッチンを周りと溶け込ませながらが、無印イメージのすっきりとした空間をデザインすることが可能です。無印良品とのコラボによるステンレスのミニキッチンなども商品化されています。


出典:http://www.sanwacompany.co.jp/shop/c/c1210/

ステンレス製のキッチンといえば、真っ先に思い浮かぶのがプロ向けの業務用キッチンです。ステンレスキッチンに魅かれるのも、機能性と合理性を追求したプロが使っている本格的なステンレスキッチンのカッコよさに憧れるからです。

北沢産業は業務用の厨房機器の輸入・販売を手掛ける企業です。レストランや飲食店はもちろん、ホテルや公共施設や病院などプロ向けのキッチンや周辺機器全般を扱っています。同社では個人ユーザー向けのオーダーキッチンも手掛けています。火力の強いコンロや業務用仕様のオーブンを組み込むなどもお手のもの。プロ向けのキッチンで培ったノウハウを活かしたきめ細かいオーダーが可能なのも魅力です。


出典:http://www.kitazawasangyo.co.jp/kitchen/order.html#1

キッチンもほかの部位と同様に素材やディテールがその雰囲気を大きく左右します。例えば、天板のステンレスの厚さ。普通、天板にはSUS304というステンレスが使われますが、厚さ1ミリ程度が一般的です。ステンレスは厚みがある方が、ステンレス本来のソリッドな素材感や重量感が感じられ、より本格的な雰囲気が醸し出されます。コーナーなどの角の出方も印象を左右する大きなポイントです。厚みがあるステンレスの場合は、ピン角を出した曲げ加工などが可能となり、よりシャープな印象のデザインが可能になります。そのほか、水栓や取っ手などのハードウエアも重要です。水栓は絶対にこの商品を使いたいというこだわり派の方も多いのではないでしょうか。

オーダーキッチン.JPは、オーダー型のステンレスキッチンを主力とする松岡製作所など、オーダーメイドキッチンの経験が豊富なメーカー9社が集まった組織です。クオリティやディテールにこだわったデサイン性の高いオリジナルキッチンを実現したい方は、自分のこだわりを実現できるメーカーを探してみてはどうでしょうか。


出典:http://www.matsuoka-pro.com/allstain/results/case_2.html

まとめ

ここまでステンレスキッチンの特徴や事例、主なメーカーなどをみてきました。

クールでスタイリッシュな見た目が印象的なので、躯体表しの天井に似合うイメージが強いかもしれませんが、木の質感をいかしたナチュラルなお部屋でもアクセントになってしっかりとけこんでいる事例も沢山あります。

ステンレスキッチンの機能美にひかれた方は、「自分の住まいには似合わない」などと思わずに設計士に相談してみてはいかがでしょう?