【東京リノ日和4】<壁のカラーペイントを楽しもう!~カラーワークスのショールームを訪ねてみました~>

リノベ-ションに役立つ情報を提供するコラム「東京リノ日和」。

 壁面をキャンバスにして思いきって色を楽しむリノベーションはいかがでしょうか。今回はイギリス製の塗料ファロー&ボール(FARROW & BALL)などを扱う東京 東神田にあるカラーワークスのショールームを訪ねてみました。

ファロー&ボールは、1930年代に英国のドーセットで設立されたインテリアのペイントメーカーです。

ファロー&ボールのカラーは全132色。白だけで20色以上あります。「一度ファロー&ボールの白を見比べてください。色に対する見方が変わりますよ」との本国の担当者の言葉どおり、実際にファロー&ボールのカラーチャートを見てみると、その質感やニュアンスの豊かさに魅せられます。

その最大の特徴はChalky(チョークのような)と称される、独特なナチュラルでパウダリーな質感です。その秘密は独自の製法にあります。原料となるのはトルコやフランスなどで採られた粘土や石灰などの最高級の天然顔料です。そうした顔料を通常の塗料に比べ3割以上多く使用したファロー&ボールの塗料は、塗装面に顔料の細かい粒子が粉状に残り、これがいろいろな角度で光を反射させ、独特の奥行き感のある表情を作り上げるのだそうです。

カラーワークスの施工イメージ
出典:http://www.farrow-ball.jp/release/

色を使ったインテリアの歴史が長い、ヨーロッパの伝統を背景にしたストーリーを持った色、同じ色味でもさまざまなニュアンスの違いを持った微妙な色合いというのもファロー&ボールならではの特徴です。

例えば、「サマーセットにあるジョージア王朝様式の農家の台所で、元々あった銃を入れる戸棚を取外したとき発見された、澄んだ鮮明な緑色」と記されるYEABRIDGE GREENという色の説明を読むだけで、ヨーロッパにおける色の歴史の奥深さを感じさてくれます。ハエを近づけないといわれているところから由来したCOOKI’S BLUE(コックの青)、SOMKED TROUT(燻製された鱒)という名前の色もあります。どんな色か見てみたくなりますね。あるいはELEPHANT’S BREATH(象の息)!と命名された色は、あなたらなどんな色を思い浮かべるでしょうか?

ファロー&ボールの施工例
出典:http://www.farrow-ball.jp/release/

ファロー&ボールの塗料はすべて水性で揮発有機化合物ゼロ。日本の基準よりも厳しいEU基準をクリアした最高ランクの安全度の人と環境に優しい塗料です。臭いもほとんどありません。

色は楽しいけれど、好きな色が多くて迷ってしまう、実際に使う一色を決断するのに悩んでしまうなど、色選びは思っていた以上に難しい、という声をリノべーションの現場などで聞くことがあります。色は塗る面の大きさ、光の当たり方、基材(塗料を塗るもの)のテクスチャー、艶、色の組み合わせなどによって、その印象は大きく変わってくるため、小さなカラーチャートやサンプルだけでは、なかなか実際の出来上がりが想像しずらいのも事実です。

そんな場合は、試しに実物の壁を塗ってみることをご提案します。ファロー&ボールでは、試し塗りに使える小容量(100ml)のサンプル・ポットが発売されています。プロのデザイナーの場合も、大規模な面の塗装や初めて使う塗料の場合は、実物に近いサンプルを作ってチェックするのが基本です。悩んだ時は実物で確認するのが一番。同じ色でも朝と夜の見え方の違いやお気に入りの家具やファブリックとの調和など、納得がいくまで確認してみましょう。カラーワークスでは、実物の塗料を塗ったサンプルボードの提供はもちろん、ペイントスクール、インストラクターの派遣、カラーのサポートなども行っています。

塗装は、ボード壁の場合は、ペイント用の下地クロスを貼った上から塗装するのが一般的です。下地処理の手間が要らず、クラックの防止にも効果的です。平滑さにそれほどこだわらない、DIYでやってみたいなどの場合は、ビニールクロスの上から直接、塗ることも可能です。ボードやコンクリートなどの場合も、プライマーを塗った後に直接、塗装できます。手軽にチャレンジできるDIYのための道具一式がセットになったペイントバケットセット(¥2,980)なども発売されています。

ファロー&ボールの販売

カラーワークスでは、このほかに、同じ塗料を使ったファロー&ボールの壁紙、全1488色と色数が豊富なオリジナル水性塗料HIP(ヒップ)、塗装面にマグネットがつくマグネットペイント、塗装面にチョークで書くことができるカケルペイントなど、さまざまな塗装製品も扱っています。

カラーワークスの東京ショールームのあるエリアは、最近、個性的なお店が集積しはじめたウラチヨダ(裏千代田)と呼ばれているそうです。ショールームも古いビルをカラーを上手く使ってリノべーションした素敵な空間です。1階はブックカフェになっており、周辺には、注目のショップなどもちらほら。東京都心を散歩がてらにリノベーションのアイディア探しをしてみるのはいかがでしょうか。

施工例

*カラーワークス パレットショールーム
東京都千代田区東神田1-14-2パレットビル
TEL:03-3864-0820
月~土10:00-18:00/日祝休
http://www.colorworks.co.jp/