<マンションの寿命>中古マンション(団地)のアレコレ

<マンションの寿命>中古マンション(団地)のアレコレ

2015.8.28

 

【マンションや団地の寿命は30年?60年?】

 

すべての住宅が入れ替わるのに何年かかるかを国際比較した調査があります。日本では30年と、アメリカの103年、イギリスの141年に比べ、極端に短いサイクルで住宅が滅失したり、建替えられていることがわかります。

 

一方、こうした数字は、日本においても築30年を超えた戸建やマンションが現実に住み続けられており、中古市場でも取引が年々増えているという現実に合致しない感じもします。

 

住宅の平均寿命を人間の平均寿命と同様の考え方で推計した調査があります。2011年の調査によるとマンション(RC造共同住宅)の平均寿命は約60年と推定されています。ちなみに戸建(木造専用住宅)の平均寿命も約58年とマンションと同じような長さです。

 

 

図-2からは年々平均寿命が伸びていることもわかります。これは材料や施工やメンテナンスなどの技術が進み、以前に作られた建物に比べ長持ちするようになってきているからです。おそらく、今後もますます長寿化することは確実でしょう。

 

これまでの日本の住宅が30年程度の短い期間で建て替わってきたのは、建物の寿命がきたからというよりは、スクラップ&ビルドが当たり前だったというこれまでの価値観によることろが大きかったようです。

 

●コンクリートの寿命は長い●

 

マンションなどのRC造の住宅の法的な耐用年数は47年とされていますが、実際の耐用年数はどのくらいなのでしょうか?

 

マンションはコンクリートでできた躯体とそれ以外の外装、内装、設備などで大きく耐用年数が異なります。

 

RC造の建物は躯体はコンクリートが中性化することで耐力が低下することが知られています。中性化とは、アルカリ性のコンクリートに大気中のCO2が侵入し中性化することによって、内部の鉄筋などが腐食し、コンクリートがひび割れや剥離を引き起こし、耐力が低下する現象です。コンクリートの中性化は躯体の寿命を短くしてしまい、結果的にマンションの寿命も短くなってしまいます。

 

中性化の速度はコンクリートの質、外装材、大気中のCO2の濃度などによって大きく変わります。30年程度でかぶり厚(鉄筋の周りのコンクリートの厚みのこと)の3センチまで達している事例もあれば、同じ年数がたっていてもほとんど中性化していない建物もあります。躯体の耐用年数は外壁の仕上げやマンションが置かれて環境によって大きく異なるのが現実です。

 

コンクリートの中性化は、中性化しにくいコンクリートを用いたり、かぶり厚を厚くしたり、タイル貼りなどのCO2が侵入しにくい外装にすることによって、その速度を抑えることができます。また、中性化が進んだ状態でもきちんと補修や中性化対策などを施せば耐力の低下を防ぐことも可能です。

 

コンクリートの実際の耐用年数に関しては、さまざまな調査がなされており、50年以上、117年、120年あるいは150年など諸説がありますが、先にみた日本の住宅の建て替わりの期間などに比べて思った以上に長持ちする見解が多いことが注目されます。

 

日本におけるRC造の共同住宅のさきがけとなった同潤会アパートの多くは、その多くが建替え・取り壊しまで70年以上利用されてきたという事実もあります。

 

●鍵を握る躯体以外の部分の更新●

 

躯体以外の外装や内装や設備は、どちらかというと消耗品です。したがって、それぞれの耐用年数で修繕や交換を行う必要が出てきます。

 

大まかには、塗装やシーリングや防水などは10~15年、電気や給水管や配水管などは20~30年、エレベーターなども30年程度で更新が必要になるといわれています。

 

躯体に問題がなくても配管などの不具合が生じれば、その時点で住宅としては価値がなくなってしまいます。

 

したがって、そのマンションがどのくらいの長寿なのかを決めるのに、配管やエレベーターの交換時期といわれる築30年前後が大きなターニングポイントになる時期といえるでしょう。長期修繕計画でもこの時期に大規模な修繕工事を計画されているのが一般的です。

 

この時点できちんと設備や外壁の仕上げなどの躯体以外の部分の更新、そして、躯体の中性化状況のチェックと対策などが行われたマンションは、その後も「健康体」でいられるといえるでしょう。

 

イギリスでの住宅の建て替わりの期間が141年だったことを思えば、日本のマンションもきちんとメンテネンスすることによって100年、150年と長持ちさせることは可能なのです。

 

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