ブルックリンスタイルとは?インテリアの要素やリノベーション事例

家をリノベーションをする際、どうせならおしゃれにしたいと考える方は少なくないでしょう。

おしゃれなリノベーション方法の一つとして、ブルックリンスタイルは高い人気を誇っています。
でも、ブルックリンスタイルは何なのか分からないという方もいるのではないでしょうか。

この記事では、ブルックリンスタイルについてやブルックリンスタイルでは欠かせない大切な要素などを解説します。

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リノまま編集部

リノままは「大きな企業の中の小さな設計事務所」として設計・工事・不動産それぞれの専門知識をもった少数精鋭のチームでひとりひとりのお客様と向き合っています

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ブルックリンスタイルとは

ブルックリンスタイルとは、アメリカのニューヨークにある「ブルックリン」を発祥としたスタイルであり、古いものを活かして工業的な雰囲気をプラスしたスタイルです。

ブルックリンは、元々工場や倉庫が立ち並ぶ工業地区でしたが、1990年代に若者を中心に移り住むようになりました。

現在では、たくさんの若手アーティストやクリエイターが住んでおり、洗礼されたおしゃれなお店が集まっています。

その特徴として、レンガやコンクリートが剥き出しな無骨な雰囲気のなかに、ハンドメイド家具やヴィンテージ家具、木製インテリアといったことが挙げられます。

また、ブルックリンスタイルは、元々そこにある古いビルや倉庫の質感などを活かし、自然体を表現していることが特徴の一つです。

既成概念にとらわれない自分なりの居心地の良さを追求して表現するという点に共感を呼び、日本でもブルックリンスタイルが注目されています。

ブルックリンスタイルに必要なインテリア要素

そんなブルックリンスタイルには、欠かすことのできないインテリア要素があります。

その必要なインテリア要素を理解していることで、理想的なブルックリンスタイルを実現することができるでしょう。

ここでは、ブルックリンスタイルに必要な6つのインテリア要素について詳しく解説します。

ヴィンテージ家具

ブルックリンスタイルの特徴として、既にある建物をリノベーションするという考え方があります。

そのため、落ち着いた雰囲気と質感に重点を置き、ヴィンテージ物の家具を置くことがポイントです。

具体的な家具として、革製品のソファーや渋い色の木材でできたテーブルや棚などが挙げられます。

また、フローリングの床材にも、木目調のものを使用し、濃淡がはっきりとしたものや深みのあるものを選ぶとよりヴィンテージ感が増すでしょう。

ダークカラー

内装全体をブラックやブラウン、グレーといったダークカラーを基調にするのもポイントです。

ブルックリンの倉庫や街並みのレンガのようなイメージができる色合いに加え、上述したヴィンテージ感がある家具を使用することで雰囲気を作り出すことができます。

ほかの色を追加したい場合は、色味を抑えた落ち着きのある色を取り入れることで全体的にまとまり、無機質でクールな空間ができ上がるでしょう。

光沢のないアイアン素材

重厚感溢れるアイアン素材を使用するのも一つのポイントです。

そのなかでも、金属部分は光沢感のないマットな質感のアイアン素材の建材や家具を選ぶと無骨感が出て良いでしょう。

ブルックリンスタイルでは、新品のものより使用感がを感じられる古いものでコーディネートするのが大切であり、それらを使用することで本格的な雰囲気に近づけることができます。

レンガ・タイル

ブルックリンにある古い家や倉庫にはレンガ造りの家が多くあり、レンガを使用した内装もブルックリンスタイルの特徴として挙げられます。

ブルックリンスタイルに近づけるためには実際に本物のレンガを使用するのではなく、レンガ風タイルを選ぶと良いでしょう。

その際、「色合いが不揃い」や「塗装の表面が剥げている」、「角が欠けている」といったものをあえて選び、アンティーク調に仕上げることがポイントです。

タイルを貼るのが難しいという場合は、レンガの絵がプリントされている壁紙を貼りましょう。

観葉植物

上記でも伝えましたが、ブルックリンスタイルはダークカラーを多く使用しますが、どうしても部屋の雰囲気が暗くなりがちです。

その雰囲気を緩和するために、観葉植物といったグリーン要素を部屋に取り入れると良いでしょう。

ブルックリンスタイルの部屋に置く代表的な観葉植物として、「ユッカ」や「アレカヤシ」、「モンステラ」、「キセログラフィカ」、「エバーフレッシュ」などが挙げられます。

観葉植物の世話が苦手だという場合は、模造物を使用するのも一つの手です。

絵画や写真

ブルックリンは、特にアーティストに人気があるエリアです。

そのため、絵画や写真といったアート作品は、ブルックリンスタイルを創出するうえでは欠かすことができません。

具体例としては、英字で書かれているアイテムを空間に取り入れたり、デザインがおしゃれな空き缶で植物を育ててみるといったことが挙げられます。

そのほかにも、カフェやレストランの店頭で置かれているチョークアートを施した黒板を取り入れてみるのも良いでしょう。

これらを取り入れる際、できるだけ統一感を持たせることがポイントです。

ブルックリンスタイルを実現するためにはリノベーションも

本格的なブルックリンスタイルを演出したいと考えた際、インテリアだけでは物足りないという方も少なくないのではないでしょうか。

その場合は、思い切ってリノベーションに挑戦してみると良いでしょう。

ここでは、リノベーションする際のポイントを4つご紹介します。

打ちっぱなしの内装

ブルックリンスタイルは、倉庫や工場をリノベーションして居住空間を作り出したような雰囲気を表現することが大切なポイントです。

そのため、あえてキレイにせずに無骨感があるような雰囲気を作り出すことで、インダストリアル感が増します。

天井や壁をコンクリート打ちっぱなしの内装で仕上げ、キレイにまとめすぎずに建物の構造を感じられるようにすると良いでしょう。

リノベーションで打ちっぱなしの天井や壁(=躯体現し)にするには注意が必要です。躯体に直接接着剤を塗ってボードやクロスを貼ってあるようなマンションなどでは、接着材がきれいにはがれてくれない可能性があります。また、躯体のコンクリートの状態自体も建物によって千差万別です。「あえてキレイにしない」といっても許容できるレベルのものかどうかは注意が必要です。状態によってはコンクリートに左官工事を加えたり、塗装を加えたりといった検討をする場合もでてきます。

さらに躯体現しでは断熱材を壁の中にいれられないため、外の暑さや寒さの影響をうけやすく結露もしやすくなります。特にマンションなどの最上階や角部屋といった「外」に面するところが大きなお住まいでは慎重に判断しましょう。

開放感のある間取り

ブルックリンスタイルを演出するためには、開放感がある間取りも重要です。

そのため、壁などでできるだけ仕切らないようにし、光や風が入りやすいような空間にすることが大切です。

広い空間をLDKにして、間仕切り壁をなるべくつくらない、必要なときには家具をおいて仕切るようにして完全に空間をわけてしまわないようにする、といった工夫をしてみましょう。

リノベーションの際には、まずお部屋をひろげるために壊してよい間仕切り壁がどれかを見極める必要があります。マンションや戸建の建物の構造によってそれらは変わってきます。また、柱や梁、配管が通るためのパイプスペースといった、リノベーションでも壊せない部分があるので、それらを考慮しても思っていたような開放感のあるお部屋にできるかどうか、は必ず事前にチェックしておきましょう。

ヴィンテージ感のある無垢フローリング

フローリングも工場や倉庫で使われていそうなヴィンテージ感のある無垢フローリングを取り入れることも肝心です。

特におすすめなフローリングは木目調のものであり、木目の濃淡がはっきりとしているものや深みを感じられるものを選びましょう。

色はあえて統一せずに、寄せ木のような「パーケット張り」や矢羽状の「ヘリンボーン張り」といった個性的なパターンを選ぶことで、より雰囲気が増してヴィンテージ感が演出できます。

マンションのリノベーションで無垢フローリングを利用するには、それぞれのマンションが定めている遮音性能の基準をクリアする必要があります。フローリングの下に防音シートを施工したり、置き床と呼ばれる2重床にしたり、様々な方法がありますが、単純に今の床材をはりかえるだけ、というわけにはいかないことがあります。床の位置があがってしまって天井高が充分にとれなくなった、なんてことにならないように注意しましょう。

あえて配管や配線を見せる

一般的には、配管や配線は壁や天井のなかに隠されていることが多いですが、ブルックリンスタイルではあえて配管や配線を見せて剥き出しのままにしておくことが多いです。

コンセントやスイッチも壁には埋めずボックスを取り付け、配管や配線が整然と壁に走っているようにします。

そうすることで、それらもインテリアアイテムとして使用でき、倉庫や工場をリノベーションしたような雰囲気がさらに増すでしょう。

配管や配線についても躯体のコンクリートの中に埋め込まれている部分については変えることはできないのでこちらも注意が必要です。

リノベーションの際の注意点

ここまでみてきたように、ブルックリンスタイルは無骨な雰囲気だからどんなお住まいでもすぐにできそう、というのは大間違いです。

リノベーションにあたっては建物の元々の構造や状態を事前にしっかり見極めてから進めないと「こんなハズじゃなかった」と後悔することになります。

中古マンションや中古戸建のお住まいの購入と同時にリノベーションを考えている方は特に、物件探しの段階から「躯体現しができそうか」「お部屋をひろげられそうか」「無垢フローリングは使えそうか」などを見極めていく必要があります。

なるべく早い段階でリノベーションのことがわかる専門家に相談しながら進めていきましょう。もちろん私たちリノままも皆さんのご相談をお待ちしています。

ブルックリンスタイルのリノベーション事例

ここでは、リノままで実際に行ったブルックリンスタイルを目指したリノベーション事例をご紹介します。

マキシマル

平米数44.86㎡
築年数1970年築
場所東京都
住まい人数ご夫婦
費用755万円

渋谷駅の近くでありながらも喧噪から少し離れた閑静な住宅街で、ダークウッド×ブラック×ホワイトを基調としたスタイリッシュなお部屋が完成した事例です。

お施主様は、ヴィンテージとモダンをミックスさせるブルックリンスタイルをモチーフに、リノベーションのヴィジョンを明確に描かれていました。

細部にまでこだわりがあっため、好きなものややりたいことを詰め込んだ「マキシマル」を軸にリノベーション。

タイルの形や大きさなどにこだわったキッチンや映画で出てくるような猫足のバスタブを設置し、理想的なリラックススペースを創出しました。

その結果、「何も諦めることなくこだわりを詰め込めて本当に良かった」と涙ぐみながら感謝の言葉をいただきました。

こちらの事例は、以下のページで詳しく確認できます。

マキシマル – リノまま(東京テアトル)

時がはぐくむアンティークな住まい

平米数68㎡
築年数1996年築
場所東京都
住まい人数ご家族
費用1,271万円

時の流れを愛おしく感じられるような家族の暮らしを大切に考えたリノベーション事例です。

お客様からは、「リビングダイニングを広くて家族で広々と過ごせる空間にしたい」「アンティーク×インダストリアルをイメージに、手持ちのアンティーク家具と合う内装にしたい」「アンティークショップで見つけた100年もののドアを使用したい」という要望をいただきました。

そこで、アイランドキッチンでLDKを広くし、持っているアンティーク家具に合わせたコーディネートを提案。

オリジナルの小上がりと造作引き戸でリビングを開放的にしつつ、寝室はプライベート空間になるようにリノベーション。

廊下の壁一面をクローゼットにすることで、省スペースな収納計画を提案。

その結果、以前よりも家にいる時間が増え、お気に入りのリビングに家族みんなで集まって過ごされているそうです。

また、「自分たちの好みをそのまま受け入れて形にしてくれて、デザインだけでなく生活導線などの暮らしやすさにも配慮してくださり本当に大満足です」という声もいただきました。

こちらの事例は、以下のページで詳しく確認できます。

時がはぐくむアンティークな住まい – リノまま(東京テアトル)

デコレーション・ハウス

平米数70.76㎡
築年数1996年築
場所埼玉県
住まい人数ご夫婦
費用746万円

「暮らし方に合わせて住まいをつくる」というリノベーションの原点に気づかせてくれるようなリノベーションをした事例です。

リノベーションのテーマは「インダストリアル×アウトドア」であり、工場のような雰囲気を大切にされていました。

そこで、内装はインダストリアルにして無骨さを感じる打ちっぱなしの天井や壁、シンプルでもインパクトのある照明を設置。

また、ご夫婦の趣味でもあるアウトドアグッズや、数多くある衣類や小物を収納できる間取りにリノベーション。

リビングを基点にし、どの部屋に行く際でも家族と顔を合わせられるような空間を設計しました。

その結果、こだわりが詰まった住まいが完成し、ご夫婦にとって過ごしやすい空間になりました。

「お家でこう過ごしたい」という想いが強ければ強いほど、満足のいく住まいになるというリノベーションの原点を思わせるような暮らしのつくり方です。

こちらの事例は、以下のページで詳しく確認できます。

デコレーション・ハウス – リノまま(東京テアトル)

リノベーションはリノままにお任せください

ブルックリンスタイルの原点や欠かせない要素、理想的なブルックリンスタイルに近づけるためのリノベーション方法について解説してきました。

レンガの壁に配管や配線の剥き出しといった雰囲気は無骨ながらも味わいを感じることができ、スタイリッシュでおしゃれでかっこいいため、現在でも非常に高い人気を誇っています。

リノままでは、これまでにお客様のご要望に応じてブルックリンスタイルをモチーフにしたリノベーションを行ってきました。

こういったリノベーションではどんな事例でも建物の状態や構造が全て判明した上でスタートできることはあり得ません。事前の調査でどれくらいプロの目で細かくチェックできるか、工事がはじまってから当初の目論見通りにいかないことが出てきたときにどれだけ対応力が発揮できるか、でリノベーションの成否は大きく変わってきます。

全員が有資格者のリノままにはそんな知識やノウハウが沢山あります。

ブルックリンスタイルでより素敵な暮らしを手に入れたいと考えている方は、リノままをぜひご検討ください。