快適に暮らす工夫 ② ~空気質を考える~

快適に暮らす工夫 ② ~空気質を考える~

2019.12.6


>リノベーション事例「わたしのシンプルライフ」|リノまま

昔の住宅は寒い。

私も実家の一戸建てのトイレが冬場寒くてまるで外気温!

ガタガタ震えてたこともあります。

近年、省エネが国の政策として大分進んできました。

「低炭素住宅」「ゼロエネルギーハウス」「長期優良住宅」など、どんどん気密性がアップし、断熱性も高くなっています。

 

しかし、その反面増えているのが「ぜんそく」「アトピー」「アレルギー性鼻炎」などのアレルギーです。

高気密化により隙間が少なくなった近年は、汚れた空気がこもりやすく、
換気の大切さや、シックハウスの対策などが必要といわれています。

気密性が高い=寒くない、といっても実はいいことばかりではないのです。

 


目次

1 空気の質の重要性

2 危険なのは屋外よりも室内

3 シックハウス法の指針値は大人基準。子供には深刻

4 まとめ

 

関連記事

〇快適に暮らす工夫 ① ~風通しの大切さ~

〇リノべアイテム紹介 <無垢フローリング>

〇どこみても同じに見える!リノベ会社ってどうやって選ぶ??

 


 

1. 空気の質の重要性

私たちは1日に約2kgの食べ物を摂取します。

もちろん汚れた食べ物や腐った食べ物は誰も食べません。

しかし、成人一人が1日に吸う空気は15kg~20kg。

食べ物の約10倍くらいにもなります。

空気は汚れていても吸わないわけにはいきません。

呼吸ができなくなってしまいます。

 

昔、住宅金融公庫の断熱基準がスタートした頃から断熱性、気密性がUPしました。

気密性がUPすると化学物質から発生する有害な物質も住まいの中にたまってしまいやすくなります。

寒くなくなった変わりに、汚れた空気を吸ってしまうことが増えたのです。

 

その時に住宅建材から発生するホルムアルデヒド等が問題となり、シックハウス法が施行されました。

この当時、厚労省が定めたのは次の表にある13物質です。

 厚生省指針13品目シックハウス原因化学物質

しかし、この13品目の指針値。

じつは建築基準法上、住宅において義務が課されているのは
「ホルムアルデヒド」と「クロルピリホス」のたった2種類のみです。

建築基準法では「クロルピリホス」は使用禁止。

「ホルムアルデヒド」は含まれる建材の使用量を規制があるのみで、禁止されているわけではありません。

 

建材などに良くかかれている表示として
「F☆☆☆☆(フォースター)…5mg/㎡・h」というものが良くあります。

これはホルムアルデヒドが含まれていないわけではなく、
ホルムアルデヒドの揮発速度が5mg/㎡・hであるということなのです。

 

たまに住宅販売の営業マンが「うちはF☆☆☆☆の材料を使ってますので、健康に配慮してます」という言葉を耳にします。

健康的な人には良いかも知れませんが、ホルムアルデヒドを含んでいるということは、
敏感な方にはシックハウスなどの要因になることもあるというリスクを知っておかなくてはならなく、
決して健康に配慮した材料ではないということです。

 

無垢の床材など天然のものにはホルムアルデヒドなどの有害な化学物質は含まれませんので、
このF☆☆☆☆という表示義務の対象外になっています。

皆さん誤解しがちなのですが、F☆☆☆☆という表記がない無垢の床材の方が「安全」ということです。

 

このシックハウス法が2002年に施行された後も、学校ではシックスクールという問題が起き、
原因は床のワックスや塗料に含まれる「トルエン」「キシレン」などがありました。

学校衛生基準では上記のとおり6物質が規制されています。

子供たちの健康を守るために、「学校」では他の建物よりも厳しい基準が設けられているのです。

その規定値を守ってもシックスクールがその後も起きており、それぞれの指針値を満たしても、
様々な化学物質の総量(TVOC)が多いと問題であるという事実もありました。

 

健康のためには食べ物以上に「質のよい」空気は重要です。特に一日の大半をすごす住まいであれば尚更。

でも敏感な方などは必ずしも現状の規制だけでは十分といえないこともあるので、注意が必要です。

 

2. 危険なのは屋外よりも室内

一時期話題になったPM2.5。

もちろん無い方が良いですが、知っていただきたいのは家の外の空気の方が、室内空気より断然きれいであるということ。

 

図は埼玉県内の大気中のホルムアルデヒド濃度の結果です。

基本的に夏場など暑い時期にホルムアルデヒドはたくさん揮発します。

その量は少ない年で8~9μg/m3、多い年で15μg/m3です。


>全国環境研会誌 Vol.41 No.2(2016) <報文>埼玉県内の大気中ホルムアルデヒド濃度の継続観測結果

一方で「室内」の方はどうでしょうか?

 

最初のシックハウス法の表にある厚労省出したシックハウスの指針値は

0.88ppm=100μg/m3 

ホルムアルデヒトの濃度が100μg/m3を切るようにしておきましょう、ということです。

 

屋外が先ほど書いたように8~15μg/m3なので、室内は実に大気中の濃度の7~10倍(!)のホルムアルデヒト

の濃度でも基準を満たす、ということになってしまうのです。

 

3. シックハウス法の指針値は大人基準。子供には深刻

下記の表は東京都福祉保健局が出している子供と大人の呼吸量の比較です。

体重1kgあたりに換算すると子供は大人の2倍の空気を吸っていることになります。

 

そもそも室内のシックハウスの基準自体が大気中の7~10倍にならないように、といった数値ですし、

子供はそんな空気を大人の2倍吸うことになってしまう、ということなのです。

あまり神経質になりすぎるのもよくないですが、敏感な方などは頭にいれておきたいポイントです。

 


>化学物質の子供ガイドライン「室内空気編」|東京都福祉保健局HP

 

4. まとめ

いかがでしたでしょうか?

快適性を保つための工夫も考えるのが私たち設計士の役目です。

プランニングや機器の選定のアドバイスなどもそういった視点で考えています。

掃除機をかければ汚れた排気が出ますし、ガスファンヒーターのように室内空気を燃焼し、
室内に排出する器具を使う場合も換気への注意が必要になります。

カビが生えないように、家具や冷蔵庫も壁から離して置くというのも工夫のひとつです。

きれいで快適な暮らしを送るためにも是非「空気の質」を意識してみてはいかがでしょうか?

 


関連記事

〇快適に暮らす工夫 ① ~風通しの大切さ~

高気密なマンションでは暖房効率が高かったたり、隙間が少ないなどのメリットがある反面、
より気を使わなくてはならない部分があります。
それは「換気」です。
リノままのリノベーションでは湿気対策や換気対策もいろいろ考えています。
実は今現在の新築のマンションでも換気不足による結露やシックハウスなどになるおそれがあるのです。

 

〇リノべアイテム紹介 <無垢フローリング>

リノベ-ションでよく使われるアイテムとして無垢材のフローリングがあります。
無垢フローリングは、新築マンションでよく使用される合板フローリングやシートフローリングなどとどのようなちがいがあるのでしょうか?
無垢フローリングを活かしたリノベーション事例と合わせてご紹介していきます。

 

〇どこみても同じに見える!リノベ会社ってどうやって選ぶ??

リノベ会社ってどんなサイトみてもどこも同じに見える!
どうやって選べばいいかわからない!
そんなあなたに会社選びのヒントをこっそりお知らせします。

CONTACT

リノままのウェブサイトをご利用いただきありがとうございます。
リノベーション、サービスに関するお問い合わせはメールまたはお電話にてお問合わせください。
  • 相談してみる(無料)
  • 0120-992-155

page top