東京都品川区/マンション/ワンストップ
専有面積: | 59.78m2 |
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築年: | 1971年築 |
所在地: | 品川区 |
家族構成: | couple |
費用: | 994万円 |
Outline
Story
他にはないオリジナルな住まいをつくりたい!
でも住みやすさがいちばん大切。
この2つを徹底的に追求した“近未来”な住まいが完成しました。
実はもうすぐお子様が生まれるご夫婦。
間取りづくりの意外な裏コンセプトは、“子どもがひとり立ちしやすい家”。
ご夫婦が妥協なしでひとつひとつ作り上げた、新しい形のお住まいです。
◎テーマは“近未来”
リノベーションのプランを考えるにあたって、「いままでのリノベーションのテイストの中にはなかったような、新しい住まいをつくりたい!」というチャレンジを決意した奥様。
そこで、「近未来的なものってなかなかない、SF映画にでてくるようなイメージのお家ってつくれないかな」と思いついたそう。
とはいっても、もともとSFに詳しかったわけではなく、お家づくりをするために、SF映画や住居に関する書籍で研究を重ね、映画で観た独特な照明やセットの小道具を、「あれを取り入れられないかな?!」と、ご夫婦で話し合いを繰り返して、リノベプランをつくっていきました。
たくさんある見せ場をご紹介していきます。
◎ネオ空間
ダイニングキッチンの空間はまさに“近未来”。
近未来的なイメージといえば、シルバーを基調とした内装をイメージしがちですが、それだけでは落ち着かないお部屋になってしまいます。
お部屋のどこにシルバーを配置するか、細かなところまで悩みながらつくりあげていきました。
最終的には、目立つ大きなパーツ:梁や配管、ライティングレールと、細かなパーツ:巾木やスイッチ、床見切りなどにシルバー色やメタリックな素材を取り入れました。
一方で、天井は躯体表しに白の塗装をし、床は薄く木目のある白のフローリングにするという工夫で、柔らかいテイストもミックス。
そして、インテリアやシステムキッチンのマットなブラックが良いアクセントになっています。
艶のあるシルバーと落ち着いたモノトーンとの駆け引きで、ゴリゴリのスペースシップという印象ではなく、“近未来感”を演出しながらも、“生活”をイメージできるつくりになっています。
テーマやデザイン性を重視しながらも、心地よさを損なわない絶妙なバランスです。
このお部屋で特に印象的なのは照明。
住み始めてから付け加えられるように、ライティングレールを設置しました。
暮らしながら、イメージに合うものをそろえていっています。
ちなみに、映画の撮影現場にありそうな黒い照明機器は、ご夫婦のお気に入りで、リノベーションする前にすでに購入されていたものだそう。
デザインだけでなく、スイッチの仕様にもこだわりが。
1つの照明に対して2箇所からON/OFFができる3路スイッチの場合、スイッチのON/OFFにかかわらずスイッチの向きがバラバラになりがち。
どこでスイッチを押しても、向きが変わらないタイプのスイッチを採用しました。
インテリアをそろえていく中で、一番悩まれたのがカーテン選び。
というのも、布カーテンだと、この空間に似合わず、もったりしてしまう、というところ。
そこで、奥様はあらゆるタイプのブラインドを調べました!
でも、一番親しまれているタイプの横型ブラインド(ベネシャンブラインド)だと埃がたまり、掃除が面倒…。
縦型のブラインド(バーチカルブラインド)だと絡まりやすいし、あまり種類がない…。
そんな中で見つけたのが、ハニカムスクリーンというポリエステル不織布でできたブラインド。
障子を使った和室のように、柔らかくあたたかい光が入ります。
また、ハニカム(蜂の巣)構造のこのブラインド。
お部屋のイメージを損なわない上に、耐熱性、吸湿・吸水性も高い優れもの。
このブラインドに出会うまでは、カーテンなしで3ヵ月ほど生活されていたそうですが、
それほどこだわって悩み抜いた、デザインも性能も大満足なブラインドです。
◎SF感満載の水回り
洗面台はオールシルバー!
収納ミラーの両側には、ミラーの曲線に沿ったLEDライトをつけました。
この曲線がまた、スペースシップを連想させます。
脱衣所も浴室の扉や床のシルバーグレー。
天井とトイレの引き戸はマットなブラックを選び、空間を引き締めます。
トイレの入り口にはブラックの梁とシルバーの梁が。
構造上取っ払うことのできない梁ですが、上手く空間づくりに取り入れることで、より面白いデザインに仕上がっています。
トイレもペーパーホルダーの位置や、手洗い場・扉の距離に違和感がないかを確かめるため、
メジャーを使ってどのくらいの幅にするかの話し合いをご夫婦でたくさん繰り返しました。
小さい空間にも“近未来”感の演出に手を抜きません!
◎スムーズな生活動線
独特な内装に目が行ってしまいがちですが、実は暮らしやすさをいちばんに考えているのです。
毎日のことだから、玄関からリビングまで、無駄のない生活動線ができています。
【玄関】から帰ってきて【洗面台】で手を洗い、
【ウォークインクローゼット】でコートを脱いで服を着替えて【洗濯機】に洗濯物を出して、リビング・キッチンへ。
それから、キッチンでは【冷蔵庫】買ってきた食材をしまって、
【調理スペース】で料理をして【テーブル】へ提供して、食べ終わったら食器を【洗い場】に持っていき、お皿洗い。
廊下を上手く使って、流れ作業的に動けるように作ってあり、
キッチンも調理から食事までのフローをスムーズに行えるように工夫がしてありました。
◎キッチンにふたりで立つ家庭にしたい
「キッチンに夫婦ふたりで立つ家庭にしたい」とご夫婦がお話ししてくださいました。
身長の高いご主人ですが、身長差があっても使いやすいように、天板の高さやレンジフードの高さを調整しました。
また、ふたりで作業しやすいように、キッチンの幅を広くとり、調理スペースも前後にとれるようにしました。
ふたりで調理したときに、ぶつからないか、上手くすれ違えるか、などたくさんシュミレーションしながらキッチンをつくっていきました。
旦那様のご意見で、熱に強い天板の素材を使いたいということで、セラミック天板のシステムキッチン(リクシル)を選択。
旦那様のご実家のキッチン天板が大理石だったため、熱い鍋を乗せてヒビが入ってしまったという経験を踏まえています。
セラミック製の天板は、高熱のフライパンや鍋など置いても、変形や変色が起こりにくく丈夫で、硬い物が当たっても、道具を引きずっても、ほとんど傷が付かない優れものです。
また、キッチンの背面の食器棚は、暮らし始めてから後付けしたもの。
設計の段階で幅やサイズを考慮してスペースを確保しておき、ぴったりな棚を見つけました。
◎家族が増えてもカスタマイズできる柔軟性のあるお部屋
もうすぐお子様が生まれるというご夫婦。
2人暮らしで快適なのはもちろん、3人家族になって、子ども部屋が必要になっても、変化に対応できる間取りづくりをされました。
奥様の意外な裏コンセプトは、“子どもがひとり立ちしやすい家”。
居室の一部屋以外はすべて一空間にあるという、あえてオープンで空間をさえぎらない間取りづくり。
子どもが大きくなってきたときに、隠し事をできないことが、ひとり立ちするきっかけになるようにと、なるべくプライベート感をなくした間取りになっています。
唯一、隠された空間があるのは、リビングの真ん中にある、アイランド型の空間。
洞穴のような入口をくぐると、段差があって、少し低いところに、秘密基地のような部屋。
ここが、ご夫婦の寝室。
このつくりは、ご夫婦の前のお住まいにあった、ロフトベッドから発想されたそう。
コンセプトの通り、仕切りのないお家ですが、寝室だけは目隠しされています。
雰囲気のあるライトは、シリコン製カバーがついているため、頭をぶつけても痛くないものを選ばれています。
寝室の上のロフトは将来、子どもの遊び場にする予定だそう。
いまは、鉄道模型を走らせるスペースがつくられていました。
ロフトのシルバーのはしごも、空間づくりの一つ。
通常のロフトのはしごだと、はしごを斜めに立てかけることになり、廊下を歩くときに危険。
ということで、はしごを壁付けに、固定できるものを設置しました。
◎趣味には妥協しない!
ご主人のご趣味の鉄道模型。
リノベーション前から、どこかディスプレイできる場所があれば、という想いはあったものの、置き場所に困るし、収納スペースにも限りがあるということもあり、一度はあきらめようか迷われたそう。
でも奥様が「大好きなものなんだから、大切にしなきゃダメ」と妥協せずに、近未来デザインとマッチするディスプレイを研究されました。
そうして、リビングのテレビの上にショーケースを設置し、リビングでくつろぎながら眺められるベストスポットに飾ることができました。
“近未来”と“Nゲージ”…?
と、一見イメージの結びつかない2つのものですが、
鉄道模型の直線的なデザインとショーケースのライティングが見事に近未来空間に溶け込んでいます。
◎住まいが暮らしを変え、暮らしが住まいを変える
このお家の奥様は、毎日スイッチプレートひとつ見るたびに、「自分たちでつくったお家だなあ」と実感して、幸せな気持ちになります、とお話ししてくださいました。
旦那様も、出かける前に、リビングの鉄道模型とバルコニーで育てているグリーンを眺めるのが習慣になってきたそう。
そこで暮らす毎日の一瞬一瞬が、ご夫婦だけのものになっていました。
「おしゃれなお家や個性的なリノベーションって見栄えはいいけど、住み心地はいまいちなんじゃない?」という時代は終わり。
自分らしい“住まい”が、のびのびとした“暮らし”につながるのです。
そして、暮らしに変化があると、住まいを整え直したり、手を加えたりする。
リノベーションの完了が住まいの完成形ではなく、時を越えて、家族の“想い”を詰め込んでいく。
そういう新しい住まいの在り方。
お子様の成長とともに、住まいもさまざまな変化を迎えていくことでしょう。
Price
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基礎工事
養生費、解体費、木工事、電気工事費、配管工事など
約533万円
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住宅設備機器
UB、キッチン、洗面、水栓、トイレなど
約260万円
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材料費
フローリング、扉、フロアタイル、クロス、塗装など
約143万円
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収納・造作工事
ロフト、模型棚、可動棚、アルミ調巾木、その他アクセサリーなど
約58万円
工事費総額(税込)
約994万円
※工事費は竣工時点の税込額となっています。