東京都/マンション/ワンストップ
専有面積: | 58.8m2 |
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築年: | 2002年築 |
所在地: | 東京都 |
家族構成: | couple |
費用: | 1,509万円 |
Outline
Story
Carl Hansen & Sønのソファや、FRITZ HANSENのスーパー楕円テーブル、セブンチェアと、北欧家具が引き立つお住まい。お引っ越したてのように美しいリビングですが、実はご夫婦が暮らし始めてもうすぐ2年が経とうとしています。きちんと整理整頓されたお部屋を保たれている秘訣は、綿密に練られた収納計画にありました。
収納のプロ、ライフオーガナイザーからアドバイスをもらいながら目指したのは、頑張らなくても散らからない、ストレスフリーな住まい。
収納と導線、暮らしが快適になるアイデアが詰まった住まいが完成しました。
◎お客様からのご要望
◯使いやすく散らからない収納のある部屋にしたい。
◯季節に関わらず快適な住まいにしたい。
◯集中して勉強や仕事をするためのワークスペースをつくりたい。
◎設計ポイント
◯ライフオーガナイザーにもアドバイスをもらいつつ、暮らしに合わせた収納、導線プランを。
◯個室の造作ワークスペースを設計、リビングのT Vボードと繋がるカラクリで、スッキリした配線計画を。
◯断熱対策(結露対策)として全居室二重窓を設置、床暖房を採用、リビングに近いWCには遮音材を入れるなど、温熱・遮音環境を整備。
↑住まい探しが終わり、いよいよ物件購入を決められる際に、内装をイメージするために描いた、ラフプランのたたき(A〜Dの4種類作成)。このあと本格的に設計お打合せがスタートし、D案をもとに進めることになりました。
◎3Wayの導線
Afterの間取り図をご覧いただくと、各部屋へアクセスがしやすい導線が確保されているのがわかります。玄関入って直進の廊下の他に、左側(間取り図の下側)は、洗面室〜キッチン〜リビングへと通じており、右側(間取り図の上側)には寝室〜ワークスペース〜リビングとなっています。導線が豊かなことで、移動に無駄がなく、ストレスフリーに過ごすことができます。
この導線上に絶妙に配置された収納こそが、「頑張らなくても散らからない住まい」を演出しています。
◎暮らしに合わせた収納プラン
本格的に住まい探しを始める前から、すでにリノベーションの準備を進められていたというご夫婦。前もっていろいろなショールームを見学されたり、持ち物の量を確認して新しい家での収納について考えたり。「引っ越し先でも使う予定のカリモクの家具や、いまの家の荷物の状態を見てほしい!」ということで、以前のご自宅(賃貸のお住まい)にお伺いさせていただきました。「収納スペースが足りない」「使いたいところにコンセントがない」「配線がごちゃごちゃする」など、当時の暮らしのお悩みを現地で直接ヒアリング。実は、まだ購入する物件が決まっていない「住まい探し+リノベーション」のお客様に、現状の住まいをお見せいただくというのは非常に珍しいケース。住まい探し~設計まで、オールワンストップサービスだからこそ実現する、リノベーションを見据えた住まい探しのカタチです。その後も、ご夫婦がご依頼されていたライフオーガナイザーの方も一緒に再度ご自宅をご訪問し、細部の収納計画についてお打合せ。おふたりの暮らしを振り返りながら、家の中の導線やお二人の動き方を含めた「収納の癖」を見極めることで、今後は無理なく片付けができるように、プランニングしていきました。
キッチンは、きちんと隠す収納。引き出しがたくさんありますが、実はこの中まで収納プランは徹底!それぞれの引き出しのサイズに合う、トレーや仕切りを使うことで、モノの住所をきちんと定めています。「朝ごはんに使う食器類」、「コーヒーの道具」など、用途によって分けているものも。使った後も置き場所に迷うことなく、次に使うときも見失うことはありません。
寝室のクローゼットは、あえて扉なしのスタイルに。その分寝室は広く、着替えの際もウォークインクローゼットのような感覚で、服を選ぶことができます。洗濯が終わった服の片付けも楽々で、クローゼットを端まで効率的に使えるという、ご夫婦の「収納の癖」から考えたアイデアです。
玄関からリビングへ向かう廊下にも収納を設置。帰宅時の導線上に、バッグや鍵、コートを置くスペースがあるので、散らかりがちな小物類をすっきりまとめることができ、無造作にバッグを置きっぱなしにしてしまうこともなくなります。
扉のあるクローゼット内にも、シュレッダーをそのまま使えるようにコンセントを備え付けていたり、それぞれの段にぴったり合うサイズのファイルボックスを使って収納していたり。ipadの充電や筆記具など、つい「ちょい置き」してしまいそうな小物も、中にしっかり置き場所をつくっておく収納アイデアのおかげで、リビングが整然と美しい空間になっているのです。
◎オリジナルのワークスペース、リビングと繋がるカラクリも
旦那様の在宅勤務用にオリジナルのワークスペースを設計しました。ワークスペースは、寝室とリビングの間に位置しています。
在宅勤務では、静かに集中できる空間がほしいもの。日中、寝室側は静かでも、リビング側の生活音は気になります。このワークスペースは、仕切って個室にできるよう、リビングとの間に引き戸を設置しました。開けている時には壁の中に引き込まれる形になるので、普段も邪魔になりません。
リビング側のTVボードが妙にすっきりしていませんか?(写真左)実は、TVボードと、お隣の部屋ワークスペースの造作テーブルは壁を隔ててつながっているのです!(写真右)TVボードの3つの収納のうち、一番右にはレコーダーが入っています。このレコーダーと壁掛けテレビの配線を、壁裏の造作テーブルの下へ流す構造になっています。ごちゃごちゃしがちな配線ですが、壁の中を通すというアイデアで、スッキリさせることができました。
置き場に困りがちなプリンターやモデムも、テーブルの下に台をつくってしっかり収納。テーブル前の壁にはマグネットが入っているので、資料を貼り付けたり、ティッシュなどの壁面収納に使ったりと便利です。
ワークスペースの寝室側には、書類などの整理・収納のためのスペースを作りました。寝室側から見ると、サイドテーブルのようになっています。こうすることで、両方の部屋に必要な分の空間を確保することができました。
これらのように、間仕切り壁を隔てて、リビング・ワークスペース・寝室をパズルのように組み合わせることで、絶妙にデッドスペースを収納にかえています。造作テーブルや造作収納など、既成の家具や間取りにとらわれない柔軟なワークスペースは、リノベーションならでは。使い手の気持ちに寄り添った設計によって、オリジナルで快適な部屋ができました。
◎見えないところも、断熱対策
快適さの追求は目に見えないところまで。断熱対策(結露対策)として全居室二重窓を設置。外気温にかかわらず室内の温度を一定に保ちやすくなるため、冬場の結露対策にもなります。洗面所の窓には、メーカー品がつけられなかったので、オリジナルの二重窓を造作しました。給気口も冷気の入り込みにくいものにするなど、細部までこだわりが詰まっています。リビングに近いWCには遮音材を入れることで、音への配慮もなされています。
◎実際に暮らしてみて
暮らし始めて2年が経つご夫婦に、暮らしの変化をお聞きしてみました。
奥様「部屋全体が明るくなったから過ごしやすく、家事もストレスを感じずにできるようになりました。自分たちの必要な分の収納を、適切な位置につくったので、ものの帰る場所が決まっていて、片付けに困ることもなくなりました。ただたくさん収納できるようにつくってしまっていたら、どんどん詰め込んでしまったり、必要ないものを増やしてしまったりしていたかもしれません。」
旦那様「家の中で一番気に入っているのはリビング。家にいる日はリビングで過ごすことが多いですが、広々と開放的で、各部屋へのアクセスが良いので、室内でもよく動くようになりました。以前の家だと、ソファの周りに必要なものを溜め込んで、一度座るとあまり動きたくないなという感覚だったので、大きな変化を感じています。妻も、先日の雨の日に、家の中でウォーキングしようと、6000歩近く歩いていたほどです(笑)それくらい家にいる日も閉塞感なく、快適に暮らせています。」
じっくりと暮らしを見つめ直して、「快適さ」を追求したことで完成した、暮らしにぴったりフィットする住まい。ご夫婦のためだけにカスタマイズされたこの住まいが、これからも長くおふたりに寄り添ってくれますように。
Price
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基礎工事
仮設工事、解体工事、木工事、給排水工事、電気工事、ガス工事など
約541万円
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住宅設備機器
住宅設備機器(UB、キッチン、洗面、水栓、トイレなど)
約382万円
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材料費
建具工事、塗装工事、左官・タイル工事、内装工事、照明器具、床暖房工事など
約384万円
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収納・造作工事
収納・造作工事(造作棚、造作カウンター、室内窓など)物干しバー、家具など
約202万円
工事費総額(税込)
約1,509万円
※工事費は竣工時点の税込額となっています。