「マンション管理」のチェックポイント<実践編②>管理費・修繕積立金が「安すぎる」のは危ない!

「マンション管理」のチェックポイント<実践編②>管理費・修繕積立金が「安すぎる」のは危ない!

2019.12.19


>リノベーション事例「自由で等身大な暮らし」|リノまま

中古マンションの物件探しをしてるとたまにみかける、管理費や修繕積立金が安い物件。

なんかトクした気分になりませんか?実はそんな物件の「管理状態」は注意が必要!

気になる物件は内見前にスーモやホームズを見ながら今からでもできる簡単なチェックをしてみましょう。

 


目次

1 マンションの管理状況、だれでも簡単にできるチェック方法!

2 「安すぎる」修繕積立金が危険な2つの理由

3 修繕積立金って毎月いくら払えばいいの?

4 気になる物件の修繕積立金が安すぎるとき、どうする?

5 内見は「探偵気分」で!

 

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1. マンションの管理状況、だれでも簡単にできるチェック方法!

「マンションの管理状態」についていろいろきいたけど、
   →(中古マンションを蝕む「最大の敵」とは? 「マンションの管理」のチェックポイント<基礎編>)
   →(中古マンションを蝕む「最大の敵」とは?「マンションの管理」のチェックポイント<実践編①>)

コレって「スーモやホームズで物件探すときにはわかんないじゃん!」って声が聞こえてきそうですね。

マンションの管理の状態を調べるにはマンションの管理会社が作成する「重要事項調査報告書」をみたり、「長期修繕計画」の中身をみたり、管理会社に電話して質問してみたり、と意外に手間がかかります。

中には売主様から管理会社に連絡をいれてもらったうえで、管理事務所に出向いて資料をその場でみなければいけない、なんてケースもあります。

すべての物件でこんなに手間と時間をかけてたら、時間がいくらあっても足りませんし、こんな調査は専門知識をもったパートナーにお願いしないとできるものではありません。

 

なので、以下のようなステップで検討してみるのがお薦めです。

・ポータルサイト(スーモ、ホームズ等)でエリアや価格、広さ、築年数があいそうな物件を探す

・自分自身の「譲れない条件」で気になる物件をさらに絞り込む

・簡単なポイントで「管理状態はよさそうか」をみて、さらに絞り込む

・ここまで絞った物件を実際に内見してみる

・内見してみても「よさそう」と思った物件の管理状態が「本当に大丈夫か」をしっかり調べる

今回はこれらの流れの中で皆さんが自分でも簡単にできるチェックポイントをお話しましょう。

 

まずは、自分たちが住みたいエリアや価格、広さ、築年数なんかをもとに物件をいくつかピックアップしてみます。

このときに「ペットは飼えるかな」「ルーフバルコニーが欲しいな」「さすがに古くてもエレベーターは欲しい」といった「譲れない条件」でさらに絞り込んでおきましょう。

これらはどうしても「今の住まいの様子」なので、グーグルマップのストリートビューでみたときの周囲の雰囲気、さらには事故物件の噂はある?
など、気になることを調べて、「見に行きたい!」という物件を3件くらいまで絞り込んでしまいましょう。

もちろん、自分だけでは調べられないこともあると思うので、
そのときは信頼できるパートナーに「この物件気になるんだけど、エレベーターがあるかどうか知りたい!」てな具合に遠慮なく相談してみるとよいですよ。

 

そんなときにぜひ忘れずにみておいてほしいのが「管理費」と「修繕積立金」、その他毎月支払うことになる費用がいくらになるか、です。

マンションを購入するとほぼ確実に毎月「管理費」や「修繕積立金」がかかってきます。

このほかにもマンションによっては土地を地主様から借りているために「借地料」を払う必要があるケースとか、全館の暖房システムを導入しているために「光熱費」を払う必要があるケースとか、様々な「毎月払うお金」があります。

みなさんが買ったあとで負担するお金は住宅ローンの支払いだけではないのです。

「毎月払うお金」が高すぎると買うのを躊躇してしまいますね。

でもこの場合は「買わない」ことになるのでまだマシです。

むしろ怖いのが「修繕積立金が安すぎる」ときです。

 

2.「安すぎる」修繕積立金が危険な2つの理由

管理費や修繕積立金が安いとついつい「ラッキー」って思ってしまうのが人情ってもの。

でも冷静に考えてください。

別の記事でお話した通り「修繕積立金」はマンションの建物全体の修繕工事のために各お部屋の所有者のみんなで少しずつ積み立てている「貯金」です。(実践編①へのリンク)

 

皆さん自分のことにおきかえてみたとき、「貯金」が極端に少ないと不安ではないですか?

マンションも同じです。

「修繕積立金」の徴収額が少なすぎると、必要なときに適切な修繕工事ができなくなってしまう可能性が高いので、建物はどんどん劣化してしまいます。

「建物の劣化」これが1つ目の理由。

 

2つ目の理由は「お金」のこと。

「修繕積立金」が安すぎるためについつい「住宅ローンを借りすぎてしまう」ケースが多々あります。

 

「中古を買って、リノベーション」でも単に中古マンションを買うだけ、ってケースでも予算を考えるときには、
「この家を買ったら毎月いくら位の支払いをしなければならないか」とか「毎月の支払額は今の家賃と比べてどのくらい多い(少ないか)」なんかを基準に考えます。

 

毎月●●万円の支払いなら今の家賃とかわらない、だからローンは●●●●万円くらい組んでも大丈夫かな、って感じです。

このとき、例えば月額5000円の修繕積立金を支払えばいい、ってつもりでめいっぱい住宅ローンを組んでしまったらどうなるでしょう?

 

「修繕積立金」の徴収額が少なすぎると、管理組合で値上げをしたり、一時金という形で数十万円のお金を全住戸から集めたり、
といった対応をとって修繕工事を実施するために不足するお金の穴埋めをしようとするのが一般的です。

 

すると、月額5000円だった修繕積立金が住んでるうちに月額25000円に値上がりしてしまった、なんてこともあります。

このとき元々の安い修繕積立金が継続する前提で住宅ローンを借りてしまっていると月々の支払いは2万円の負担増。

ライフプランに影響を及ぼすおそれもあります。

 

建物の老朽化とお金の負担、2つの点から「修繕積立金」が安いといってぬか喜びするのは危険、ということになります。

 

3.修繕積立金って毎月いくら払えばいいの?

それでは修繕積立金って毎月いくら払えばいいんでしょう?

はっきり言いましょう。それは誰にもわかりません。

 

修繕積立金はマンションの何十年にもわたる修繕工事のための「貯金」です。

当然、マンションの建物の形状や特性によって必要な金額は大きく変わります。

また、遠い未来までみすえた修繕工事なので、その時点での物価や工事の技術によっても変わってしまいます。

 

でも、「目安」として考えられる数字はあります。

スーモでもホームズでもいいので、もう一度「気になる」物件の情報に注目してください。

使うのは「総戸数」と「修繕積立金」と「専有面積(広さ)」です。

 

まず「修繕積立金」の㎡あたりの単価を出してみましょう。

計算の仕方は簡単。

ひと月あたりの修繕積立金をマンションの専有面積で割ってみるだけ。

 

例)修繕積立金月額15000円 専有面積70㎡の場合

   →15000÷70≒214.3円/㎡

   1㎡あたり月額214.3円の修繕積立金

 

細かな説明は省きますが、国交省は2011年に「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を公表しています。

それらを目安に考えると、

「総戸数が30戸以上で㎡あたり250円程度以上の修繕積立金があれば、新築から30年間にわたって適切な修繕工事が行われている可能性が高い」

ということになります。

 

ここで「総戸数30戸」というのがでてくるのは戸数が多い方が修繕工事も効率よく対応できて、一住戸あたりの負担金額が軽くなりやすい、ということです。

物件情報の「総戸数」が何戸になっているかもあわせてみておきましょう。

 

一方で2018年の国土交通省のマンション総合調査によるとマンションの修繕積立金の平均は㎡あたり179円。

ほとんどのマンションで修繕積立金の不足が予想される、ということになります。

販売中の新築マンションなどでは1㎡あたり100円を切るような設定になっていることも多いもの。

新築分譲時は低い金額設定で売りやすくしておきたい、という考えもあるかもしれません。

また、マンションの修繕費は築年数が経過すればするほど大きくかかってくるものなので、
早い段階で売却された方とずっと住み続ける方の間で不公平がないように段階的に値上げしていく、という計画を立てているケースもあります。

 

ただ決して「総戸数が30戸以上はダメ」とか「修繕積立金が㎡あたり250円以上ないとイヤや!」ってことではありません。

 

そんなことを言っていたら買えるマンションはありません。

重要なのは

・総戸数が30戸程度を下回る
→修繕積立金はかさみそうだな、どのくらいまであがりそうかな?

・修繕積立金が㎡あたり250円を大きく下回る
→修繕積立金は足りているのかな?古い物件の場合は給水管や排水管の更新はできているのかな?

といった具合にわかる範囲でリスクを想定して「想像力」をはたらかせておくことです。

 

もちろん、総戸数30戸以上、修繕積立金が㎡あたり250円以上だからといって手放しに喜んでいいわけではありません。

マンションの建物個別の状況次第では㎡あたり300円、400円といった金額を徴収しないと十分に修繕がまわっていかないケースもありますので。

 

4. 気になる物件の修繕積立金が安すぎるとき、どうする?

特に他の条件で気に入った物件がこれらにあてはまってしまうときには、修繕積立金は「月額で」いくらくらいの支払いまでであれば問題なく払えそうか、気に入った物件の広さ(㎡)×250円をかけてみて、少なくとも㎡あたり250円程度の修繕積立金になっても支払えそうか、などを予めみておきましょう。

ここまでなら内見へ進む前にスーモやホームズを見ながらでもできることです。

 

実際に内見してみて、それでもやっぱり「気に入った」とき、「買いたい!」「欲しい!」って盛り上がってしまう気持ちを少しおさえて、長期修繕計画や修繕積立金の分析をパートナーに依頼してみましょう。

「総戸数30戸以上」であろうと「㎡あたり250円以上の修繕積立金」であろうと、これはあくまで「目安」、本当のところは大丈夫そうなのかどうかはまだわかりません。

 

修繕積立金は多くのマンションで不足しているもの。

「お金が足りない!」ってときにどうするかは管理組合のスタンスによって大きく異なります。

・シンプルに修繕積立金を値上げする(一時金を全住戸から徴収する)

・当面の修繕はお金を借りて対応して、値上げした修繕積立金から返済する

・とりあえずお金のかかる工事を延期する

 

どのパターンなのかは管理組合の運営状況をヒアリングしたり議事録をチェックしたりしてみないとわかりません。

ただ少なくともマンション全体の課題を前向きにとらえて対策しようとしている管理組合の方が安心です

 

修繕積立金が不足しそうな場合には長期修繕計画とその資金計画を分析しながら「今後どのくらいまで値上がりしそうか?」を予想しておくことも重要です。

修繕積立金が足りず給水管や排水管の更新を先送りにしているとマンション内で漏水事故が多発するなど、
長く暮らしていくには不安がつきまといますし、突然修繕積立金が大きく値上がりしてしまうとみなさんのライフプランがくるってしまいます。

他の多くの人たちの意向が絡んだ管理組合全体のことだし、そもそも何十年も先の未来のことでもあるので、完璧に予想するのは難しいです。

ただ、わかる範囲でリスクを想定した上で物件の購入に踏み切った方がなにかと安心です。

 

まずは気になる物件の「総戸数」や「㎡あたりの修繕積立金」をチェックしてみる。

そこで不安があれば、信頼できるパートナーに納得いくまで質問をぶつけてみましょう。

 

5.内見は「探偵気分」で!


>リノベーション事例「シンプルなこだわり」|リノまま

さて、いよいよ気になる物件の内見です。

「内見」というとみなさんどうしてもお部屋の中だけに意識がいきがちですが、ちょっと待ってください!

マンションの管理状況をみるにはエントランスに入ってから、いやエントランスに入る前から見ておいた方がよいことがたくさんあります。

 

個別には触れませんが、いろんな本やサイトにマンションの掲示板やゴミ置き場、集合ポスト、自転車置き場、壁面のひび割れの有無など、「見るべきポイント」がたくさん書かれています。

ここまではいろいろな視点から長期間にわたる「建物の修繕」のチェックポイントをみてきましたが、10年、20年、もっと先を考えるにも「日常の管理」や「今住んでいる人たち」の一日一日の積み重ねが大事なのは言うまでもありません。

いかに立派な「長期修繕計画」がたてられていても、共用部にゴミが散らかってたり、掲示板で低レベルなマナー注意がされてたりするマンションで毎日暮らしていくのは不安でしょう。

 

こういった「日常の管理」の様子をよみとるには、先にあげたような「見るべきポイント」をチェックするのに加えて、みなさんそれぞれの「感性」が必要です。

長く暮らしていく住まいになるかも知れないマンションです。

毎日通勤で出かけるときや帰ってくるときの自分を想像しながらエントランスからお部屋の入口まで歩いてみてください。

「なんか気になるな」「なんか変だな」そんな気になったら要注意。

 

エントランスが何となく暗い気がする、通路がなんか狭い気がする、などなど。

よくよくみてみるとエントランスの電灯を節約のために消していたり、通路に今住んでいる人たちがモノを出していたり、なんてことがあるかもしれません。

 

逆に噴水があってすごい!、トレーニングジムがある、なんてのも、「この設備って20年たったらどうなってるんだろう」なんて想像してみてください。

きっと維持する費用はみなさんの管理費や修繕積立金で賄うことになるのでしょうし、結構お金がかかるものかもしれません。

豪華すぎる設備があるせいで、先ほどお話した「目安」以上の修繕積立金を徴収しているのに、費用が足りていない、なんてこともあるかもしれません。

豪華な共用設備も本当に自分の暮らしにとって「欲しい!」って思えるものであればプラスポイントで考えられますし、そうでなければ冷静にとらえた方がよさそうです。

 

要はこんなことです。

 

 ・自分自身が毎日暮らしている姿を想像する

 ・そのときに「なんか引っかかる」ってことが何なのかを見極める

 ・「引っかかるもの」の将来の姿やそこから想像される住んでいるひとたちの今の姿などを推理してみる

 

もちろんご夫婦、ご家族で住まわれる方なんかはそれぞれで考えてみましょう。

「男の勘」「女の勘」「子供の勘」それぞれ違った角度からみてみるといろんなことがわかります。

ちょっとした「探偵気分」を楽しみながら内見にいってみましょう。

 

なにも「探偵」として観察するのは物件のことだけではありません。

案内に同行してくれる不動産会社やリノベ会社にいろんな「引っかかるもの」について質問してみましょう。

そのときに違った角度からアドバイスをもらえたり、わかること・わからないこと、その理由なんかをしっかりと話してくれたりするパートナーを見極めるのも大切です。

 

「中古を買って、リノベーション」は最初の「物件探し」が肝心ですし、物件探しからその後の暮らしまで長い道のりです。

こんなところで信頼できるパートナーかどうか、自分にあったパートナーかどうか、を判断してみるのもよいですよ。

 


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