「中古を買ってリノベーション」予算の考え方を解説

理想の住まいを手に入れる方法は、新築物件以外にも、中古を買ってリノベーションするという方法があります。

新築物件が高騰している現在、中古を買ってリノベーションを検討している方も多いのでは?

ですが、中古を買ってリノベーションする場合、「お金のこと」「物件のこと」「リノベーションのこと」など、考えることが多くなりがち。
今回は、中古を買ってリノベーションする際に一番大切な「お金のこと」を中心に、「中古住宅購入+リノベーション」のメリットやデメリット、費用、予算組みの注意点などをご紹介いたします。

高原太郎

[著者]

高原太郎

宅地建物取引士。映画館勤務を経てリノベーションへ。リノままの一員として多くのお客様の住まいづくりに関わる。現リノまま広報。

中古を買ってリノベーションをするメリット

「中古住宅購入+リノベーション」には、以下のようなメリットがあります。

  • 購入費用を抑えられる
  • 希望のエリアから探しやすい
  • 物件を確認してから入居できる
  • 売却時のリスクが少ない

購入費用を抑えられる

同じエリアで同じ広さで比べるのであれば、中古物件の購入費用は新築物件の購入費用より安くすみます。。東日本レインズ「首都圏不動産流通市場の動向」によると、2022年の首都圏の中古マンションの価格平均は4,276万円。 一方で新築分譲マンションは平均6,778万円ですので、2,502万円もの差があるのです。

中古物件を購入してリノベーションすることで、新築の物件を購入するよりも安く自分の理想通りの住まいに変えることができます。

ですが、築年数が古い物件は、建物の価値が下がるため、販売価格も安くなりますが、修繕積立金が高くなっていたり、住宅ローン減税や登録免許税・不動産取得税といった税金の減免ができなくなったりすることがありますので、注意が必要です。

参考:首都圏 新築分譲マンション市場動向 2023 年 2 月

希望のエリアから探しやすい

新築物件に比べて、中古物件の方が物件数が多いため、希望のエリアから探しやすいのも中古物件を買うメリットです。

利便性の高いエリアや駅前の好立地などにはすでに古くからの住宅が建ってしまっているため、新築物件は販売される時期やエリアが限定されてしまうことが多いです。一方で中古物件は今現在住宅のある場所ならどこでも売り出される可能性があります。

職場やお子様の学校など、ライフスタイルにあわせて希望のエリアから物件探しができますので、理想の住まいに近づけやすいでしょう。

物件を確認してから入居できる

中古物件はすでに建物ができている状態で確認ができるので、物件を確認してから入居できることもメリットです。

新築の場合は建物が未完成の段階で販売される「青田売り」のケースが多く、確認できるのは建設地や図面、モデルルームのみの場合もあります。

中古物件であれば、共有部の掃除などが行き届いているかや、近所づきあいの様子、日当たりや展望などを確認してから購入可否を判断することができますので、新築にありがちな「住んでみるまでわからない」リスクは減らせます。

売却時のリスクが少ない

不動産は、住まいであるとともに、資産でもあります。

新築物件の販売価格は、「広告宣伝費」「営業費」「モデルルーム運営費」などの諸経費が上乗せされていることが多いです。中には価格全体の2割~3割がこうした諸経費分として上乗せされているケースもあるようです。

そんな新築物件も誰かが購入した時点で中古物件となるので、こういった上乗せ分を含めて築5年~10年の間に大きく資産価値が下がります。

中古物件は上乗せがなくなった状態から購入ができるため、購入時点以降の資産価値の下落は比較的緩やかになるので、大きく損をするリスクが低いという点もメリットです。

中古を買ってリノベーションをするデメリット

全てがよいように思える中古物件ですが、中古物件をリノベーションするにはデメリットもあります。物件購入は人生に何度とない高価な買い物ですから、デメリットを加味しながら選びましょう。

自分だけでは選べないという場合は、中古物件の購入からフォローしてくれる企業と相談して決めることが大切です。

中古を買ってリノベーションをするデメリットは以下の通りです。

  • 物件選びや工事などで時間がかかりやすい
  • 住宅ローンが組めない場合もある

物件選びや工事などで時間がかかりやすい

購入した中古物件をリノベーションして住む場合には、工事に時間がかかり、すぐには住めないところがデメリットの一つです。

リノベーションをする際には、マンションの場合は構造がラーメン構造なのか壁式構造なのか、戸建の場合は木造軸組工法なのか木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)なのかなど、住宅の構造や工法によって、リノベーション可能な内容が大きく変わってきます。

そのため、物件選びの段階でも希望の工事内容が実際にできそうかどうかを判断してから購入する必要がありますし、物件を購入してもすぐに工事に取りかかるわけではなく、現地調査やリノベーションの設計をへて工事に入ることになるので、時間がかかります。

購入する物件を決めてから入居できるまで4~7ヶ月程度の時間が必要になることに留意しておきましょう。

住宅ローンが組めない場合もある

昭和56年以前に建てられたいわゆる「旧耐震」の物件には、現在の建築基準法の基準に合わない建物も存在しているため、住宅ローンが組めない可能性も。

また、新築の場合は住宅の購入額と資産評価に差異が少ないため、住宅ローンの担保については厳しく審査をしません。

しかし、中古物件の場合は新築よりも資産価値が下がっているため、購入物件の資産価値について厳しく審査をされることが多いのです。

住宅ローンを組もうとしても、金融機関の担保評価額が低いと、希望額で融資が受けられないケースがあります。

さらに「中古を買って、リノベーション」で物件価格とリノベーション費用をあわせて住宅ローンを組もうとすると(「リフォーム一体型ローン」)、物件の担保評価よりも大きなお金を借りることになるため、審査が厳しくなったり、希望額満額までの融資がうけられなかったり、といったケースもあります。

中古物件を買ってリノベーションする際の注意点

中古物件を買ってリノベーションをする際に気を付けておきたいのが「お金のこと」。

物件購入からリノベーションには大きなお金が動くため、冷静に「月々の支払いはいくらなのか」「どのくらいのローンが組めるのか」などを考える必要があるでしょう。

ここでは、例を紹介しながら、中古物件を買ってリノベーションをする際のお金についての注意点をご紹介いたします。

住まいの購入では気が大きくなりやすい

不思議なもので何千万円という大きな金額になると実感が薄れてついつい気が大きくなってしまいます。

「中古を買ってリノベーション」では、「物件探ししてたら思ってたのより200万円高いけどいい物件に出会っちゃった!」なんてことが多々あります。

こんなときに住宅ローンの金額が「なんかよくわからない大きなお金」のイメージのままだと、「3000万円の予定だった住宅ローンが3200万円になっちゃうけどまあいっか」とか「4000万円の予定だった住宅ローンが4200万円になっちゃうけどまあいっか」なんて具合についつい予算を膨らませがち。

一度冷静になって、「実際に自分が予算内で家を買った場合に毎月いくら支払うことになるか」がイメージできているか確認しましょう。

購入後の支払いをイメージする

自分らしい暮らしを手に入れるためにお金をかけるのは決して悪いことではありません。

でもそのお金をかけてでも本当にその後の生活ができるのか、特にキャッシュフローがまわっていくのか、を「痛みを伴うイメージ」で実感した上で、「本当に予算を膨らませてよいのか」をしっかりと自分自身で検討することがとっても大事です。

でないと「勢いで買ってしまって後悔してる」なんてことになりがちです。

なので、住まいのような大きな買い物をするときは「毎月いくら支払うことになるのか」という「痛みを伴うイメージ」で一旦正気に戻ってください。

「中古を買って、リノベーション」では物件との「出会い」、素敵なリノベプランとの「出会い」、ショールームでひとめぼれしたキッチンとの「出会い」など、心ときめく出会いが「予算」をゆさぶります。

その都度必ず「毎月いくら支払うことになるか」をみて、冷静に判断するようにしましょう。

今の家賃を基準に「総額予算」を考える

まず、「今の家賃」を基準に「総額予算をいくらにするか」を考えましょう。

なぜなら、「今の家賃」は実際に支払い続けていてそれでも生活がまわっていて、それなりに貯金もできているであろう金額、すなわち「今の生活水準のままで」毎月無理なく支払える金額だからです。

なので、家族が増える、といった変化がなければ今の生活水準を維持できる月額の住宅コストがほぼほぼ「今の家賃」に等しくなるといえます。

あくまで一般論ではありますが、「世帯収入の25%」を月額に置き換えると「一般的に考えて」毎月無理なく支払えるであろう金額がわかります。

社宅にお住まいで今の家賃が極端に少ないという方や、これから結婚を控えてるけど2人暮らしでの家賃を払ったことがない、という方は世帯収入の25%を基本に予算を組みましょう。

予算の組み方の具体例

実際によくある例を使って予算を組んでみましょう。

例)ご夫婦(夫:年収400万円/妻:年収300万円)

→世帯年収700万円の場合

①一般的に考えて「毎月の家賃として無理なく払えるであろう金額」

→700万円×25%=175万円(年間)

を1か月あたりになおすと

→175万円÷12≒14.6万円(1か月)

②「今の家賃(共益費込み)」12.5万円

さて、この例では、「毎月無理なく支払えるであろう金額」は

①「一般的に考えて」の場合は14.6万円。

②「今の生活水準のままで」の場合は12.5万円となります。

実際に新たな住まいを購入する際には毎月の支払がこの「12.5万円~14.6万円」の間におさまるように検討するのが無難です。

例えば「せっかく家を買うんだから、今の家賃よりは少し頑張ろう、でも余裕はみておきたいから13.5万円くらいかな」といった感じですね。

月々の支払いはローンだけじゃない

次に注意するのは上記で紹介した「13.5万円」は決して「月々のローンの返済額と同じではない」という点です。

マンションを買う場合は必ず修繕積立金、管理費といった毎月の支払いが発生します。

戸建の場合でも一定の金額は自発的に将来の修繕にそなえてためておいた方がよいもの。

マンションであれ戸建であれ、ローンの返済額以外に必ずコストは発生するという点は必ず頭にいれておきましょう。

リノままでは住宅ローン返済以外に「3万円」月額の支払いに余裕をもってもらうようにしています。

どのくらいの広さの物件を買うかどうかにもよるのですが、管理費が1万円程度、修繕積立金が㎡あたり250円程度、と想定すると、70㎡程度のファミリータイプでは以下のようになります。

管理費1万円+修繕積立金70㎡×250円=2.75万円

→住宅ローンの支払い以外に毎月3万円程度の余裕を持とう!

想定した2.75万円よりもすこし余裕をもって3万円、が月額の管理費・修繕積立金の合計の目安になってきます。

でもここで「修繕積立金が安い!5000円しかかからない!ラッキー!」なんて思わないでくださいね。

修繕積立金が「極端に安い」ということはマンションの維持管理にとって適正な修繕がおこなわれない恐れがあったり、給排水管の更新など大きな修繕費がかかるタイミングにあわせて修繕積立金を値上げしたり、という可能性が高いことを意味します。

もし、管理費・修繕積立金が安い物件を見つけても、「合計で3万円くらいになっても問題なく支払えるか」を考えて、余裕をもってローンを組んでおきたいところです。

詳しくはこちら

「マンション管理」のチェックポイント<実践編②>管理費・修繕積立金が「安すぎる」のは危ない! – リノまま(東京テアトル)

毎月の支払いの具体例

先ほどの例を使った毎月の支払いの具体例は、以下のようになります。

毎月の支払

=13.5万円-管理費・修繕積立金プラスα(3万円)

=ローン返済額 10.5万円

ローンを借りても問題ないラインを大まかに把握する

次は皆さんが最も気になる「毎月10.5万円返済するのであれば、いくらまで借りることができるか」です。

35年のローンを組む予定の目安は、「100万円借りて35年で返済すると月々3000円ぐらいの返済」です。金利によって変わりますが、100万円借りて35年で返すときのイメージは以下の表の通り。

金利0.5%月々2,595円の支払い
金利1%月々2,822円の支払い
金利1.5%月々3,061円の支払い
金利2.0%月々3,312円の支払い

実際に物件を借りるときに金利を変動金利にするか固定金利にするか、そもそも金利が高くなっているか安くなっているか、といった条件によって変わってきますが、あまり細かく考えすぎても刻一刻と条件は変わってしまいます。

仮に今変動金利で0.5%といった低金利でローンを組んだところで、こんなに低い金利が未来永劫続く保証はどこにもありません。

まずは大雑把に「100万円借りて35年で返済すると月々3000円くらいの返済」というイメージで最初に全体像をつかんでおきましょう。

毎月10.5万円返済するのであれば、

月々105,000円÷3,000円=35

→要は100万円を35個借りられる!

→だいたい3500万円くらい借りられる!

となるので、「毎月10.5万円返済するならだいたい3500万円くらい借りられる」とイメージできます。

最初に組んだ予算はあくまで目安。これから物件探しを始めると絶えず変化するものですので、まずは大雑把にイメージを持っておくことが大切です。

毎月かかるコスト以外に必要な費用も把握しておく

マンションを購入すると、ローン返済以外にも毎年固定資産税・都市計画税、火災保険、地震保険などのコストが必要になってきます。

物件の条件や保険の内容などでいくらかかるかや支払いの頻度も変わってきますが、「不動産を持っている」ことに対してかかるコストとしてこんなものがある、ってことは頭にいれておきましょう。

一方で賃貸物件に住んでいたころのような「更新料」はなくなりますし、住宅ローン減税や年末調整での控除など、税金が安くなる仕組みも実はたくさんあります。

本格的に物件が決まりそうな段階では意識した方がよいのですが、これら全部について物件探しを始める前にシミュレーションしておくのはあまり現実的ではありません。

自分の収入で借りられるローンの金額も知っておく

「そもそも自分の収入でいくらまでローンが借りられるの?」ってのも気になるポイント。

「継続して安定した収入がある」=会社勤めで勤続年数がそれなりにある、「クレジットカードなどの支払いを滞納したことが殆どない」「奨学金や車のローンなど、他に返済すべき借入はない」という方であればほぼ問題ありません。

実際にはもっともっと巨額の住宅ローンを組むこともできるケースが殆どです。

「あ、もしかしたらやばいかも!」なんて心当たりのある方は住宅ローンの利用にあたって少し注意が必要です。

物件探しを始める前に信頼できるパートナーに相談しておくとよいでしょう。

詳しくはこちら

どこみても同じに見える!リノベーション会社の選び方 – リノまま(東京テアトル)

中古物件のリノベーションにかかる費用

リノベーションにかかる費用は物件の広さ・築年数、ご希望のないようによって大きく変わるため、明確な費用の掲示はできませんが、リノままの費用感の目安は、60㎡で3000万円の中古物件を購入し、フルリノベーションする場合は合計で4500万円です。

物件の相場価格も踏まえて考えると、都内近郊のファミリータイプの広さの中古マンション購入+リノベーションを検討する場合、この「諸経費こみで総予算4500万円~5000万円」という額が目安になってきます。

費用の内訳は以下の通り。

物件価格3,000万円~
リノベーション費用1,200万円~
諸経費300万円~
合計4,500万円~

リノベーションの費用に関しては、以下の記事で詳しく紹介していますので、併せてご確認ください。

マンションのリノベーション費用はわかりづらい?リノベ費の仕組みと相場 – リノまま(東京テアトル)

中古物件のリノベーション費用を抑える方法

リノベーション費用を抑える方法としては、

  • リノベーションしたいポイントに優先順位をつける
  • 減税や補助金制度を活用する
  • ワンストップリノベーションの会社に依頼する

などがあります。

中古を買ってリノベーションをする場合、新築に比べてリーズナブルにはなりますが、希望を全て叶えようとすると費用は高くなってしまいます。

ですので、大切なのは費用を抑えるところと抑えないところのメリハリをつけること。ご自身の「ここだけは譲れない!」を決めておき、そのほかは費用を抑えられないかリノベーション会社と相談しましょう。

また、国や自治体が提供する減税や補助金制度を活用するのも良いでしょう。例えば、「介護・バリアフリーにする」「エコ・省エネのためになる」「耐震性を確保する」「在宅勤務やウイルス対策になる」などは、補助金の対象になることが多いです。あてはまるものをリサーチしてみましょう。

また、リノままのようにワンストップリノベーションの会社に依頼するのもコツです。ワンストップリノベーションとは、物件探しからローンの相談、リノベーションの設計や工事まで、1社がトータルサポートしてくれること。余分な手数料などが発生しづらいですし、物件価格、諸経費、リノベーション費用の全体のバランスをみながら予算をコントロールしてもらえるので、トータルコストを抑えることができます。

上手にコストコントロールした事例は、以下で詳しく確認できますので、参考にしてください。

費用について – リノまま(東京テアトル)

中古を買ってリノベーションする流れ

中古を買ってリノベーションする一般的な流れは以下の通りです。

  1. 中古物件を探す
  2. 住宅ローンの申し込み・契約
  3. 中古物件を購入する
  4. 現地調査
  5. リノベーションする

ちなみにリノままではいきなり物件探しはしません。いきなりリノベーションプランをつくることもありません。これらに取り掛かる前の「暮らし探し」と「無理のない資金計画」を大切にしています。

中古を買って、リノベーションでは物件探しのこと、ローンのこと、リノベーションのこと、と多くの要素を同時に決断しながら進めていくことになるので、迷ってしまうことが多々あります。そんなときに拠り所にできるのが「暮らし探し」でじっくり考えた暮らしのコンセプトです。

「そもそもどんな暮らしがしたいか」「自分たちの暮らしには何が一番大切か」に絶えず立ち返りながらワンストップリノベーションを進めています。

そんなリノままでのリノベーションの詳しい進め方は以下をご覧ください。

中古物件探し+リノベーション

リノベーションする中古物件の選び方

中古物件は新築物件よりもリーズナブルに購入できますが、リノベーションに向いている物件と向いていない物件があります。

立地も価格もばっちり!でも調査してみたら希望のリノベーションが出来なかった……ということにならないように、注意して購入することが大切です。

ここでは、中古マンションと戸建ての場合に分けて、リノベーションする中古物件の選び方をご紹介いたします。

マンションの場合

マンションの場合は、リノベーションしても大丈夫な部分(専有部)と工事ができない部分(共有部)があります。室内にも共有部に該当するものがあります。

  • 玄関の扉
  • サッシ
  • 天井・躯体壁
  • バルコニー

などは、共有部に該当するので、注意が必要です。

他にも、上階から下階への配管が通っている「パイプスペース」と呼ばれる区画も共用部にあたるためリノベーションの工事で壊したり位置を変えたりすることはできません。

また、マンションの場合、構造の違いでリノベーションができるかできないかも変わります。

マンションの構造は、壁式構造とラーメン構造に分けられます。ラーメン構造は柱や梁で建物を支えているため、壁を取り払って空間を広くするなどが行いやすいですが、壁式構造はお住まいの専有部の中に耐力壁と呼ばれる壊せない壁があるため、間取りが壁の位置に左右されやすいです。

通常、壁式構造は築年数がやや古い5階建て以下の中低層マンションに多くみられます。

物件が割安な団地リノベーションを考えている方なんかは要注意です。

その他、キッチンなどの排気ルートや、水回りの排水ルートなどはリノベーションのプランに大きく影響することがあります。

不動産会社と一緒に物件探しをしている場合、こういった建物の構造については詳しくないことが多いので、物件を購入する前に希望の工事が本当にできそうかどうかリノベーション会社に確認することをおすすめします。

リノベーション向きのマンションについては、以下の記事でも詳しく解説していますので、併せてご確認ください。

中古マンションのリノベーションで失敗しないためのポイントとは – リノまま(東京テアトル)

一戸建ての場合

戸建ての場合は、構造は木造・RC造・鉄骨造の3つに分けられます。

木造の中でも、木造軸組工法、ツーバイフォー工法の2つの工法に分けられ、リノベーションがしやすいのは筋交いや合板で耐震性を確保している木造軸組工法です。

RC造は、マンションと同じく壁式構造とラーメン構造に分けられます。

また、工場で作った壁パネルやユニットを組み合わせて作るプレハブ工法という作り方もあり、プレハブ工法は建てたメーカー以外では大きな改修がしづらいので注意が必要です。

他にも、

  • 外壁・基礎にヒビがないか
  • 2000年の耐震基準に適合してるか

※木造住宅は2000年に耐震基準が大きく変更されていまっす

  • 雨漏りはしていないか
  • 給排水管に水漏れがないか
  • 室内にカビはないか
  • 木造の場合、木材が腐っていないかやシロアリ被害がないか

などが注意すべきポイントです。

戸建は建物全体の構造についても自分たちで管理しなければならない分、マンション以上にチェックすべきポイントが増えますし、これらに不具合がみつかった場合には工事費も膨らみやすい、ということになります。

戸建の購入前には、できるかぎり専門家による「インスペクション(建物状況検査)」を利用し、購入後に後悔しないようにしましょう。インスペクションを希望する場合は、不動産会社やリノベーション会社を通して依頼すると良いでしょう。

「ワンストップリノベーション」なら物件選びから依頼可能

リノままは、ワンストップリノベーションの会社です。

リノベーション向きの中古物件を調査し、見極める物件探し担当と、

マンション・戸建て両方のリノベーション経験が豊富な設計担当、

新築よりも難しいリノベーションの工事に熟知している施工管理担当の、

それぞれのスペシャリストがチームを組んで、お客様の理想のくらしづくりをサポートいたします。

ワンストップリノベーションのメリットは、以下の3つ。

  • 物件購入費・リノベーション費用・諸経費を含めた総予算をコントロールしやすい
  • ローンの手配やリノベーションの設計などのスケジュール調整がしやすい
  • 物件購入前にプロの目で確認してもらえる

ワンストップリノベーションのメリットや失敗しないリノベ会社選びは以下の記事で詳しく解説しています。

「ワンストップリノベーション」vs「不動産とリノベを別々に依頼」比べてみました!失敗しない会社選びとは!? – リノまま(東京テアトル)

中古物件を買ってリノベーション するなら「リノまま」へ

中古を買ってリノベーションする際は、物件探しを始める前から「物件購入のこと」と「リノベーションのこと」の2つを考えないとなりません。

不動産会社では物件のこと、リノベーション会社ではリノベーションのこと、金融機関では住宅ローンのこと……と、それぞれバラバラに進めていくのは難しく、時間も手間もかかります。

私たちリノままは、物件探しからリノベーションプランといった具体的な検討を始める前の準備からアフターサービスまで、一貫してお客様をサポートいたします。

「どの中古物件がいいのかわからない」

「リノベーションしたいけど費用がどんどん膨らんでしまう……」

「予算はこのくらいだけど、中古を買ってリノベーションすることはできるの?」

などの疑問がある方は、ぜひ一度リノままにご相談ください。

まとめ

新築物件が高騰している現在、中古を買ってリノベーションすることは予算内で自分たちの暮らしにあった住まいを手に入れるための有効な手段です。

ですが、実際に進めるにあたっては「不動産購入のこと」「ローンのこと」「リノベーション費用のこと」など、多岐にわたった専門知識が必要です。

大きなお金がかかることなので、気が大きくなってしまってコストコントロールが難しくなってしまうことも。

「毎月いくら支払うことになるか」をしっかりと把握し、無理なく借りられる住宅ローン探しをしていきましょう。

リノままに資料請求された方や相談にこられた方にお渡ししている「リノままノート」には資金計画をたてるためのワークシートがありますので、参考にしてみてくださいね。

リノままでは様々なスペシャリストたちがお客様のサポートをいたします。お金のことはもちろん、物件購入やリノベーション工事のことまで一貫してお任せいただけるので、費用や工期が分かりやすく、安心です。

ぜひ一度リノままにご相談ください。


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