「住宅ローン減税」にまつわるよくある誤解<①あまり教えてもらえない基本編>

「住宅ローン減税」にまつわるよくある誤解<①あまり教えてもらえない基本編>

2020.7.23


>リノベーション事例「リミックス・リノベ」|リノまま

さあ家を買おう!多くの方は「住宅ローン」を使って家を買います。

そして多くの方がなんとなく知っているのが「住宅ローン減税」という制度です。

でもこの制度、誤解している人が意外と多いもの。

よく「最大○○円お得!」なんて記事もでていますが、実はこの「最大」までのメリットをうけられる方は多くはありません。

知らないで損してるかも!?「住宅ローン減税」にまつわるよくある誤解をあげてみました。

 


目次

1. そもそも「住宅ローン減税」って何?

2. 「最大○○円お得!」の落とし穴①~あなたは最大幅の減税をうけられるだけの税金を支払っていますか?

3. 「最大○○円お得!」の落とし穴②~「消費税がかからない」物件を買ったときは減税枠も小さい!

4. 「住宅ローン減税」って結局いくら得するの?

 


 

1. そもそも「住宅ローン減税」って何?


>リノベーション事例「ゆったりとした時間」|リノまま

「住宅ローン減税」とは、すごく簡単にお伝えすると、「新しい家を買ってから10年間にわたって、毎年年末時点の住宅ローン残高の1%にあたる金額が、所得税や住民税から減税される」というものです。

もちろんこの「10年間」が「13年間」になる、といったケースもあるので、詳しい条件なんかは以下の国税庁のサイトをみてみてくださいね。

 >No.1214 中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

 

図なんかを使ってもっとわかりやすく説明しているサイトも数多くありますが、この制度は時々内容が変わるのが悩みの種。

つい最近も消費税の増税にあわせて、「10年間」が「13年間」に延長される条件などが追加されました。

こういった条件の追加についての記載を見落としてしまう恐れもあるので、説明してあるサイトをみるときには必ず「いつの記事か」もあわせてチェックするようにしましょう。

 

さて話を戻します。

「住宅ローン減税」の基本は「新しい家を買ってから10年間にわたって、毎年年末時点の住宅ローン残高の1%にあたる金額が、所得税や住民税から減税される」ということ。

したがって、今年2020年に住宅ローンを使って家を買って住み始めた、という方は以下のようになります。

 

 2020年末に2000万円の住宅ローンの残高がある

 →2020年の収入に対する所得税が「最大」20万円安くなる

 

おそらくここまでは頭に入っている方も多いはず。

逆に、「だからこそ」いくつかの誤解が生まれてしまいます。

 

2. 「最大○○円お得!」の落とし穴①~あなたは最大幅の減税をうけられるだけの税金を支払っていますか?


>リノベーション事例「北欧と暮らす」|リノまま

ここでもう一回思い出してください。

「住宅ローン減税」はあくまで「減税」です。

みなさんが支払う所得税や住民税が「減税」される、というのが基本です。

 

先ほどの例でお話すると、2020年末に2000万円の住宅ローンの残高があるかたといって「20万円もらえる!」というわけではありません。

皆さんが支払っている所得税や住民税が「最大」20万円分安くなる、ということです。

これが純粋にお金をもらえる「給付金」や「助成金」との大きな違いです。

 

あくまで「税金が安くなる」ということなので、もともとの所得税や住民税を20万円以上支払っていなければメリットも限定的になります。

所得税と住民税の合計で15万円しか払っていない方はどうがんばっても15万円分までしか減税されません。

特にご家族の扶養控除を受けている方は所得税や住民税の支払い金額も少ないので、「あれ?思ったほどお得じゃない!」なんてケースもあるかもしれません。

 

住宅ローン減税のメリットを最も活かせるのはもともと「沢山税金を払っている方」ということになるんです!

 

※実際には住宅ローン減税をうけるための、所得額の制限や住民税の中で控除対象外の部分がございますので、もっともっと詳しく知りたい方は税理士の先生に確認してみてくださいね。

 

3. 「最大○○円お得!」の落とし穴②~「消費税がかからない」物件を買ったときは減税枠も小さい!


>リノベーション事例「シャビーシック」|リノまま

さて、ここで問題です。みなさんが物件を買う時、「消費税」ってかかると思いますか?

どうでしょう?あまり意識したことがなかったのでは?

SUUMOやHome’s、at homeなんかで物件を探してみても物件価格は「○○〇万円」という表示だけで消費税の話はでてきませんね。

 

実は物件によっては消費税のかかるもの、かからないものいろいろありますが、全て「税込み」の金額で表示されているのが通常です。

 

なので、「3000万円の物件がほしい!」というときに、「別途消費税が○○円必要です」なんてことにはなりません。

消費税がかかろうがかかるまいが、物件を買うために必要なお金は「3000万円」ということになります。

 

ではどんな物件に消費税がかかってくるのでしょうか?

これは実は「売主が誰か」で決まってきます。

ざっと以下のような感じです。

 

 ・業者が売主の場合→「土地」には消費税はかからないが、「建物」には消費税がかかる

 ・個人売主で自分の住まいなどを売る場合→「土地」にも「建物」にも消費税はかからない

 

一般的には「3000万円の物件」といったときに、「土地がいくらで建物がいくら」といった明細を出すことはあまりありませんし、前述の通り消費税がかかろうがかかるまいが、トータルで必要な代金が「3000万円」ということには変わりありません。

 

ここまで言うと「なんだ、どーでもいいじゃん」なんて声が聞こえてきそうですが、実はこのポイントは「住宅ローン減税」にとっては意外と重要かつ皆さんが誤解しやすいポイントなのです。

 

「住宅ローン減税」の減税枠を決める条件の一つに「どのくらいの消費税を支払って物件を買ったか」というものがあります。

「住宅ローン減税」そのものが消費税を5%→8%→10%と増税してきたことに対する「景気対策」の側面もあるからです。

 

従って、おなじ3000万円の物件を買っていても、消費税を払って買った人の方が住宅ローン減税での最大控除額が大きかったり、10%といった「高い」消費税を払って買った人の方が減税を受けられる期間が長くとられていたり、といったメリットがあります。

 

よく言われる「最大○○円お得!」というのは、

 

・10%の消費税を支払って「業者から」物件購入している

・住宅ローン減税の最大枠まで住宅ローンを借りる

・そもそも所得税・住民税を沢山支払っている

・さらに10年以上にわたって、住宅ローンの残高を4000万円以上残している

 

という方のみがあてはまる、ということになります。

 

「中古を買って、リノベーション」では多くの方が「個人の方が自分の住まいを売却している」という物件を購入されるので、物件価格にそもそも消費税は含まれていないケースが殆ど。

よく言われる「最大控除額:住宅ローン4000万円分×1%=40万円」を10年分で「400万円お得!」「さらに控除期間が3年延長!」なんて条件が当てはまる方はあまりいらっしゃらないのでは?

 

業者が売主になっていることが多い「リノベーション済み物件」を買って少しカスタマイズで追加リノベをしよう、なんて方はあてはまるかもしれませんが、当然ながら最大限控除を受けようとすると「10年以上にわたって住宅ローンの残高を4000万円以上の残している」というのが必ずしもお得といえるかどうかは別の問題です。

 

リノままでは、「最大控除額:住宅ローン2000万円分×1%=20万円」を10年分といったパターンで利用される方が一番多いですね。

 

4. 「住宅ローン減税」って結局いくら得するの?


>リノベーション事例「session」|リノまま

「住宅ローン減税」って結局いくらの得になるの?という質問をよく受けます。

が、正直なところ正確には誰にもわかりません。

なぜなら先にお話しした通り、「住宅ローンの残高に応じて」「所得税や住民税が安くなる」というのが仕組みの根本です。

10年先にわたって、「所得税や住民税をどのくらい払っているか」や「住宅ローンの残高をどのくらい残しているか」を正確にシミュレーションすることは困難です。

 

扶養家族ができて税金が安くなることもあるでしょうし、収入が増えて税金が高くなることもあるでしょう。

住宅ローンもまとまったお金ができたら繰り上げ返済するケースもあるでしょうし、変動金利であれば、金利が増減して、残高も変わっていることもあるでしょう。

 

そもそもが「住宅ローン」という借金をもとにした「減税」です。

住宅ローン減税のメリットだけを大きくしようと考えるのであれば、沢山住宅ローンを借りて(=沢山借金をして)残高をなるべく減らさない/所得税・住民税の税金を沢山払い続ける、のがベスト、ということになりますが、本当にそれでいいですか?

 

「住宅ローン減税」のメリットは確かに大きなものです。

ただ、この金額「だけ」をあてにして物件購入やリノベーションの予算を膨張させてしまうのは危険です。

事前に想定できるのはあくまで「この物件を買ったら最大で○○円の減税がうけられそう」という「予想」だけです。

あなた自身のこれからの暮らしの中では必ずいろいろな変化があります。どこまでこのメリットを享受できるかは今の時点では見えません。

なので、必要な準備は全て済ませた上で、「もし沢山税金が戻ってきたらラッキー」といった程度のとらえ方をしておく方が暮らしにゆとりが生まれると思いますよ。

 

さて、前半では「そもそも住宅ローン減税って何?」といった「そもそも論」からの「よくある誤解」をみてきました。

 

後半ではいよいよ「住宅ローン減税を使う!」ってときによくある

・住宅ローン減税が使えるのに「使えない」と思って見落としてた!

・住宅ローン減税を使うつもりでいたのに使えなかった!

なんて誤解をみていきましょう。

物件を決める前に必見です!

〇「住宅ローン減税」にまつわるよくある誤解<②知らないと損する!要注意!実践編>

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