ARTICLE後悔したくない!”リノベーション向き物件”プロの見極め方とは?

- 公開日:2017.6.27
- 更新日:2022.11.4
目次
「リノベーション向き物件」
リノベーションをしたい!とインターネットで情報収集していると、よくそんな言葉を目にするかと思います。
だけど、「リノベーション向き物件」とはどんな物件でしょう?
どんな基準を持って紹介される物件なのか知りたくありませんか?
「リノベーションに向く物件」と「向かない物件」のリノままオリジナルのチェックポイントをご紹介します。

リノベーション向きの物件ってどんな物件?
①築年数
リノベーションをすることを前提とした物件探しであれば、内装や住設機器が寿命(耐用年数)を迎えて、その分 物件価格も安くなっている築15年~20年前後、もしくはそれよりも古い築年数の物件がリノベーション向きの物件であるといえます。
そういった物件のなかにはすでに、物件の売主によってリフォームをなされている物件もあります。
リフォームがすでになされている物件というのはリフォーム費用が価格にプラスされてしまっていますので、
「手の入っていないリフォーム前の物件」がよりリノベーション向きの物件といえます。
・住設機器が寿命(耐用年数)に近い
・リフォームがなされていない
そんな物件がリノベーションに向いており、コストコントロールにつながります。
余談ですが、内装がすごく汚かったり、住設機器に不具合があったりすると、建物の構造や躯体には問題がなくとも
なんとなく「この物件は良くないんじゃないか…」と物件そのものも悪いと考えてしまいがちです。
そこが逆に中古マンションのリノベーションを前提に物件を購入する方には狙い目です。
リノベ向きの物件は、上記のような心理がはたらくため、少し売りづらい物件であると言えます。
少し売りづらいので、売主様の売却事情(急いで売りたいなど)によっては価格交渉がし易いケースもあり、お得に購入できるチャンスがあるかもしれません。
②構造
大きく分けてマンションの構造にはラーメン構造と壁式構造があります。
ラーメン構造は柱と梁で構成されており、壁式構造は壁で建物を支えています。
※出典:一般社団法人日本建築学会
ラーメン構造のマンションであれば柱、梁、外周部の壁の除いて室内をスケルトンに出来るので、リノベーションをする場合間取りの自由度が高いといえます。
一方、壁式構造のマンションはリノベーションに少し不向きといわれてます。
なぜかというと、構造上に必要で動かせない壁・壊せない壁というものがあり、間取りの自由度が低くなってしまうからです。
「壁をすべて取り払って広々としたリビングにしたい!」や「浴室を元々のスペースよりも広く!」といったリノベーション工事ができない場合があるので注意が必要です。
しかし、壁式構造には良いところもあります。
柱や梁が室内に出ないため、室内をすっきり広く使うことができます。さらに壁のバランスががよいため耐震的には優れているといわれてます。
【番外編】リノベーションに向かない物件ってどんな物件?
ここまで、リノベーションに向いている物件のお話をしてきました。
ここからは番外編として、リノベーションに向かない物件についてお話します。
リノベーションに向かない物件とは、水廻りやキッチンの位置を大幅に変更するのに注意が必要、難しい物件と言えます。
その判断をするための必要材料は以下になります。
①スラブ下配管
築年数がかなり古いマンションが該当するので、稀にあるケースではありますが スラブ下配管の物件があります。
スラブとはコンクリートのことを指し、スラブ下配管とは床下コンクリートスラブと階下天井板との間に設置された排水管のことでです。
こういった排水管は、自分の部屋の排水を流しているにも関わらず、その排水管の 所有者が上の階のひとか下の階のひとか或いは共有部分とみなすのかなどとはっきりせず、問題を抱えているケースが多々あります。
また、自分の部屋から階下の他人の部屋を排水管が通っているので更新や移動が自由に行えないなど、リノベーションに不向きな物件といえます。
②在来工法・ハーフユニットバスの浴室
マンションの浴室の工法は大きく分けるとユニットバス、在来工法、ハーフユニットバスがあります。
ユニットバスと聞いて、みなさんが思い浮かべるのは「お風呂・トイレ・洗面」の3つが一体化している浴室ではないでしょうか。
実は、ユニットバスとは工場で生産・加工した部材や部品を現場に運び込み、組み立てるだけでつくれる浴室のことを指します。なので、トイレや洗面と一体化したものでなくとも実際には「ユニットバス」と呼ばれるもので、 防水工事を行う必要がないため工事にかかる期間が短く、工事費を抑えることができるというメリットがあります。
在来工法は昔ながらの浴室のつくり方と言えます。
周囲に防水加工を施してから、コンクリートや壁で床をつくり、浴室をつくり上げていきます。
つまり、防水加工を施す、ということ以外は普通の他のお部屋とつくり方が同じです。
実用性を選ぶ人はユニットバス、こだわりたい方は在来工法を選ぶと良いかもしれません。
そんな中、ハーフユニットバスとは、簡単に言ってしまえばユニットバスと在来工法の良いところを合わせた浴室で、下部がユニットバスになっていて、上部は自由につくることができるというものです。
それではなぜ、在来工法・ハーフユニットバスの浴室をリノベーションに向かないと考えているかというと、浴室を移動したい、広げたいと考えて工事を行う場合、コンクリートでつくられた壁や床を壊すのに手間とコストがかかってしまうためです。
ユニットバスと比べると、期間・コストともに増えてしまいます。
また稀なケースではありますが、マンションによっては騒音の出る解体工事を管理規約で禁止していたり、浴室の壁を構造上解体できないということもあります。
こういった場合には、浴室を広げたり移動したりすることができなくなってしまいます。
解体工事ができず、既存のスペースにユニットバスを設置するとなると、浴室のサイズが現況より小さくなってしまう可能性もでてきます。
上記のようなことからリノベーションを前提に中古マンションを購入する場合、在来やハーフユニットの浴室は注意が必要です。
③室内の梁(ハリ)
キッチンの向きを変えたい、キッチンを移動させたい、といった際に、レンジフードから換気をつなぐ、排気ダクトルート上に梁(ハリ)があるとキッチンの移設が困難になるケースがあります。
リノベーションでキッチンの位置を移動させたい!という方は、現状のキッチンレンジフードと換気口の位置のチェックに加え、レンジフードと換気口のルートに梁(ハリ)の有無を併せてチェックする必要があります。
最後に
いかがでしたか?
みなさんもリノベーション向き物件を探し出し、コストコントロール&理想通りのリノベーションを実現してください。
意外と見極めが難しそう、そんな方はぜひリノままにご相談くださいね。お待ちしております!