ARTICLE私でもホントに借りられる?こんなに借りて大丈夫?住宅ローンにまつわるぼんやりとした不安

- 公開日:2020.1.30
- 更新日:2020.12.22
「中古を買って、リノベーション」で「すべて現金で払う!」という方は少数派。
多くの方は住宅ローンを使います。
また、多くの方は何千万、って借金を背負うのはこのときがはじめてです。
「新しい暮らしを考えるのはワクワクするけど、ローンってなんだか不安」というのが本音ではないでしょうか。
目次
1 どんな人ならローンを貸してもらえる?逆の立場になって考えてみよう!
1. どんな人ならローンを貸してもらえる?逆の立場になって考えてみよう!
金融機関が住宅ローンを「貸す」立場になったとき、一番気にするのはなんでしょうか?
単純に皆さんがお金を貸す場面を想像してください。「こんな人なら貸しても大丈夫かな」「こんな人なら貸すのはちょっと…」それとおんなじです。
金融機関や不動産会社にきくと、「属性」だの「返済比率」だの「担保価値」だの難しいことをいろいろ言われるかもしれません。
でも一旦全部忘れて、これからお話する「基本」だけをしっかり頭にいれておきましょう。
金融機関は主に「人」と「物件」の2つの視点から「あなたに住宅ローンを貸していいかどうか」を判断しています。
「人」については「ちゃんとお金を返してくれそうな人かどうか」ということ。
2つめの「物件」については「万が一お金を返すのが厳しくなったときに、今回買った物件を再度売却して、そのお金でローンを返してもらうことができそうか」ということです。
でも「物件」の方は物件探しをはじめて実際にいろんな物件に出会ってみないとなんともいえません。
物件探しを始める前に気にしておく必要があるのは「人」の方です。
すると覚えておくべき基本は「ちゃんと返してくれそうな人には貸してくれる」ということ、これだけです。
ではどんな人は「ちゃんと返してくれそう」っていえるのでしょうか?
まずは「安定した収入があって、今後もその収入が続くであろう」
「他に大きな借金はないし、過去に借金を踏み倒したこともない」というポイントです。
これがいわゆる「属性」というやつで、お金を借りる人の「勤務先」や「勤続年数」「年収」などをもとに判断されます。
「いくらまで借りられるか」については「年収」をもとに、その収入の「安定性」に応じて判断されます。
ただ、金融機関がお金を貸してくれる「最大値」までローンを借りてしまうのはあまりおすすめしません。
よく営業トークで「あなたの年収なら●●●千万円までローンを借りられますよ!」なんていわれることがあるかもしれませんが、要注意。
「一般的に住宅コストは収入の25%程度までにおさえましょう」なんて言われます。
これはローンの返済だけでなく、管理費・修繕積立金や税金関連のいろんな費用をすべてカバーした上で守っておきたいラインです。
一方で金融機関では貸し出す金利よりも少し高めの「審査金利」を用いてはいるものの、住宅ローンの返済額「だけ」であなたの年収の30%~40%くらいまでにおさまる範囲であればお金を貸してくれるのです。さすがにここまで借りたら「借りすぎ」!
必ず、「ローン返済額+管理費+修繕積立金」の合計金額と今のお家賃を比べてみたり、それらが自分たちの年収の20~25%程度におさまっているかを確認したりしておきましょう。
また「年齢」も重要な審査項目で、多くの金融機関では80歳までに全額ローンを返し終わること、がローンを貸せる条件になっていますし、
金融機関によっては「何歳で返し終わりそうか」といった項目をみて、定年退職になるであろう65歳までに返し終わる方には少し金利を安くする、といった対応もしています。
一旦話を戻しますが、ここで曲者なのが「安定した」収入ってところ。
「大きな会社で長く働いている」というのはプラス材料になりますが、フリーランスの方や自営業の方、ベンチャーで働く方なんかは住宅ローンの審査上はどうしても不利になってしまいます。
ミュージシャンやスポーツ選手なんかを想像してみてください。
たとえ今年何億円といった大きな収入があったとしても、来年、再来年、さらに何十年も先になると同じように人気があるかもわかりませんし、同じように活躍できているかもわかりません。
したがって「今の収入が安定して維持できるかどうかが不透明」という判断をされてしまいがちなのです。
また、「転職したばっかり」「近々転職する」というのも審査上不安定にみられがちです。
なぜなら新しい会社の方では「何年も続けて給料をもらっていた」という実績がなく「安定した」収入とは「まだ」いえない状況だからです。
金融機関によっては、「大きな会社」への転職の場合は審査可能とか、数か月分の給与明細があれば審査可能といったケースはありますが、一方で、「転職した方は1年間勤務し続けないとローンは貸せない」という金融機関も多いものです。
「今後も安定した収入が続く」の「続く」という点では「大きな会社」「勤続年数」といった「どんな仕事をしてるか」だけでなくあなた自身の「健康」も重要な要素です。
住宅ローンの支払いはこれから先何十年も続きます。
いくら収入の高い方でも、重い病気にかかってしまったら、極端な話、万一亡くなってしまったら、お金を返してもらえない、ということになってしまいます。
住宅ローンを借りる方、要はみなさまがローンの返済中に万が一のことがあった場合に備えて「団体信用生命保険」という保険に入るケースが大多数です。
万が一亡くなってしまったり、重度の障害でお仕事ができなくなってしまったりした場合に備えて、金融機関に保険金から住宅ローンが返済されて残額がゼロになる、という保険です。
そんな「団体信用生命保険」。
今の健康状態が悪いと入ることはできません。
団体信用生命保険に入れない方にお金を貸すのは、金融機関側にもリスクがあります。
健康状態によっては金利があがったり、お金を貸してもらえなかったりというケースもあります。
続いて、みなさん盲点になりがちなのは「過去に借金を踏み倒したことがなくて」というポイント。
もちろんクレジットカードなんかで「ブラックリスト」に入ってしまってたら住宅ローンは組めません。
でも身に覚えがない方でも要注意。
何回か「うっかり」で銀行口座にお金が残ってなくてクレジットカードの支払いを遅延させてしまった、スマホの端末を月々の分割払いで買ったけど何度か引き落としで失敗した、なんて方は住宅ローンの審査に落ちてしまうケースがあります。
「うっかり」であっても支払いが遅れたって記録が残ってしまうと審査に影響してしまう。
「まさかこんなところで」っていう住宅ローンのあるあるです。
「他に大きな借金が無くて」ってのも注意してくださいね。
奥様に内緒で、ご主人様に内緒で、キャッシングなんかを使っていたらここでバレてしまうかもしれません。
この手のものはできるだけ住宅ローンの審査する前に全額返済しておくのが理想です。
車のローンなんかも要注意ですね。
金融機関は「この人は全部でいくらまでお金を借りて大丈夫か」をまずみた上で、「他に借金していたらその分を減らした残りがこれから住宅ローンで貸してもよい金額」といった見方をします。
当たり前ですが、「全部で5000万円借りられる」という方が、「車のローンが1000万円残ってる」って状況だったら、住宅ローンを借りられるのは残りの「4000万円分が上限」となります。
金融機関は「安定した収入があって、今後もその収入が続くであろう」「他に大きな借金はないし、過去に借金を踏み倒したこともない」方にお金を貸したいと思うもの。
でもそれって相手と話をしても、顔をみてもわかることではありません。
安心してお金を貸せる相手かどうかを見極める証明するために「収入」だとか「勤務先」だとか、「過去のクレジットカードの支払いの履歴」だとか、「客観的な」情報が必要になるんです。
こういった情報をもとに金融機関側ではさまざまな審査をしています。
「ちょっとマズいかな」って時にはその内容によって、以下のような結果が返ってきます。
・お金を全く貸せない
・お金は貸せるけど希望額よりも少ない
・お金は貸せるけども金利が少し高い→月々の返済額が上がる
・お金は貸せるけども返済期間が少し短い→月々の返済額が上がる
条件によっては上記の組み合わせで回答が返ってくることもあります。
「希望額より少し少なくて、金利も少しあがる」といった感じです。
・安定した収入があって、今後もその収入が続くであろう
・他に大きな借金はないし、過去に借金を踏み倒したこともない
この2点に「実はあまり自信がない」という方。
あきらめるのはまだ早い!
ケースバイケースにはなりますが、金融機関を変えてみたり、時間が経つのをまってみたり、金融機関へ説明するための資料を用意したり、と様々な方法で対策できることが殆ど。
私も過去何度かこういったご相談をうけて、お客様と一緒にお話しをしながら、何か月もかけて準備をすすめたこともあります。
転職後の収入の実績をあつめたり、未払いだった税金などをしっかりと精算していただいたり、そもそものご予算を無理のない範囲におさめてみたり。
そんなお客様たち、今はご希望の住まいで楽しく暮らしていらっしゃいます。
話しづらいことが多いかもしれませんが、いざ「物件が気に入った!」ってときに「実は自分は買えない」ってことを知ってしまうのもなかなかつらいこと。
物件探しに取りかかる前に、ワンストップサービスの会社に気になることは正直に話してみましょう。
そこで「親身になっていろいろな対策を一緒に考えてくれる会社かどうか」を基準にパートナーとなる会社を決めるのもよいですよ。
最初にお話ししたように住宅ローンの審査では「人」と「物件」の2つの視点から「お金をかしていいか」「いくらまでなら貸せるか」をみています。
少なくとも「人」の視点で「スムーズに住宅ローンを借りるためには、どんな準備が必要か」については物件探しを始める前から知っておいた方がよいこと。
気に入った物件に出会ってから準備してたのでは、あっという間に売れてしまって悲しい想いをすることになってしまいます。
少し抵抗があるかもしれませんが、物件探しを始める前に、収入や勤務先、勤続年数といった情報をパートナーとなる会社に伝えた上で、「私はいくらくらいなら住宅ローンが借りられるか」を早めに知っておくのがおすすめです。
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