リノべアイテム紹介 照明と電球
- 公開日:2019.8.7
- 更新日:2023.12.26
お部屋の雰囲気づくりに欠かせないのが照明の種類
照明の雰囲気によってお部屋の印象は全く違うものになります。
ここではリノベーションでの照明計画を考えられるように
照明の種類を工事で設置する器具、自分たちで交換できる器具に
わけてご紹介します。
目次
リノベーション工事で設置する照明器具の種類
照明の種類を考えるとき、まず区別して考えておきたいのは「自分たちで気軽に交換できる器具か交換には工事が必要な器具か、です。
特に工事が必要な器具についてはリノベーションの打ち合わせでしっかり検討しておく必要があります。ここではまず、工事で設置しておかなければならない照明器具の種類を紹介します。
引掛けシーリングと埋め込みローゼット
賃貸住宅などでもよくみかけるので、もっともなじみ深いのは引掛けシーリングや埋め込みローゼットかもしれません。
引掛けシーリング、埋め込みローゼットもともに天井に照明器具を引掛けるための器具を設置する、というものです。いずれもこの器具に照明器具をひっかけて固定する、という点では同じですが、対応できる照明器具の重さや種類は変わってきます。
この器具があれば、引掛ける金具が合致するシーリングライトはどんなものでも設置できますし、交換も簡単ですので、シーリングライト自体は工事が終わったあとに決めることも可能です。
一方で当然ながらこの器具までにはどこからか電気が送られてきていますので、リノベーションの時点で「どこに照明を設置するか」については決めておく必要があります。
ダクトレール(ライティングレール)
ダクトレールとはレール上になっている器具のどこにでも照明器具を設置できる、複数の照明器具を設置できる、というものです。
天井に直接設置したり、天井に埋め込んだり、といった形でダクトレールを設置するのが基本ですので、リノベーションの段階で設置したい場所と向きをしっかりかためておく必要があります。
簡易的なダクトレールであれば、引掛けシーリングや埋め込みローゼットにくっつけられるものもありますが、天井から浮くような形になってしまうため、リノベーション工事でしっかり天井にくっつけて設置する方すっきりした見た目になります。
ダクトレールには電気が通っています。
そのためファンなど、照明以外の電気製品をレール上に設置することも可能です。
また、「ものをつるして飾れる」ということグリーンを飾っている方も沢山いらっしゃいます。
このように自由な活用が可能なダクトレールですが、とりつけられる照明や電気製品のワット数や重量には限りがあるので、つるしすぎにはご注意ください。
ダウンライト
ダウンライトとは天井埋め込み型の照明のことです。
天井埋め込み型ゆえに、リノベーションの打ち合わせの時点でダウンライトの位置や個数を決めておく必要があります。
多くのダウンライトは電球と照明器具が一体型になっているため、電球切れのタイミングでは器具ごと取り外して新しいものに付け替える、という工事が必要です。
ブラケットライト
ブラケットライトとは壁面に設置した照明のこと。ベッドの枕元や洗面所などに設置することが多いですが、壁がぐっとおしゃれな雰囲気になります。
壁に照明器具をうめこむような形になるのでリノベーションの際に設置場所を決め込んでおく必要があります。
工事なしで取り付けられる照明器具の種類
リノベーションで照明の場所、取り付けるためのローゼットやダクトレールをしっかり設置していればあとは自分たちでとりつける照明器具選びです。
Webなどで探してみるとシーリングライトだけでもよくみかけるものだけでなくおしゃれなもの、機能性の優れたものなど様々な器具が発売されています。
ここでは主な照明器具を種類別にご紹介します。
シーリングライト
シーリングライトとは天井に直接取り付けるタイプの照明器具です。
さきほどお伝えした引掛けシーリングや埋め込みローゼットに取り付けることができます。
天井に直接とりつける照明器具ですので広い範囲を照らすことができます。ダウンライトなどが設置されていないお部屋では、主照明にシーリングライトを用いることが多いです。
すっきりとしたシンプルなものはナチュラルなお部屋にも溶け込みます。
スポットライト
広い範囲を照らすシーリングライトとは対照的に、狙った位置を特に明るくするにはスポットライトが効果的です。
スポットライトはシーリングライト同様、引掛けシーリングやローゼットに設置することもあれば、ダクトレールに設置して照らす場所を移動させることができるようにすることもできます。
ペンダントライト
ペンダントライトは天井から吊り下げる照明器具です。
照明の位置が低くなるのでシーリングライトよりは狭い範囲を照らすことになります。
またデザインの凝ったものを設置すると、つるされた器具そのものがインテリアとしてお部屋のアクセントになります。
「どこからつるすか」もポイントです。引掛けシーリングや埋め込みローゼットからメインの照明としてつるすこともできますし、ダクトレールからぶらさげることもできます。
ペンダントライトをうまく活用するとおしゃれな雰囲気をつくれるのです。
リノベーションで映える電球の種類
電球えらびもお部屋の雰囲気づくりのひとつ。
続いては「電球」の種類についてです。
先にあげたようなダウンライトやシーリングライトではあまり注目されることがない電球ですが、ブラケットライトやペンダントライトで電球をうまく使うと電球そのものがお部屋のインテリアになります。
昨今ではLED電球も新しいものがたくさん出ていて、白熱電球風のレトロな電球も人気が出ています。
機能的に明るさや作業性を追求する一般のシーリングライトなどの照明とは違い、
昔ながらの白熱球をモデルとした電球にはどこか光の柔らかさや明るさと、見る人に安らぎを与えてくれます。
レトロなLED電球
昔ながらの電球を再現したLED電球。あえてフィラメントを見せることでどこかレトロで懐かしい雰囲気を演出してくれます。
今はその形状や種類も様々。
リノベーションではソケットなどのシンプルな器具をあえて使い電球を引き立たせることも。
既存の器具でも口金のサイズが合うことやLED対応している器具なら利用することもできます。
白熱電球
ご存じの方もいると思いますが、LED電球の光は直線的で明るすぎるという声も良く聞きます。
実際にレストランなどでは白熱電球が好まれるということもあります。
LEDよりも柔らかい暖かい感じが白熱電球の灯りにはあるからです。
あの有名な神戸のルミナリエも2011年にLEDを導入しましたが、
「冷たい感じがする」「明るすぎる」などの意見も多く2014年からは白熱電球に戻しているのが分かりやすい事例です。
白熱電球も1970年代のレトロな雰囲気を再現した復刻版の「エジソンバルブ」などが人気が出ています。
LED電球と白熱球の使い分け
「ダイニングなどの食卓はぬくもりのある白熱球を」という雰囲気で選ぶということもありますが、
単純に全てがLED電球である必要もないといつもお話ししています。
例えば「クロゼット」や「玄関」など、短時間しか照明を使わない部分は決して白熱電球がダメというわけではないからです。
仮に1日に5分程度しか電気をつけない収納などの場合で比較してみると…
※一般家庭で1kwhあたり29円とした場合の概算
<白熱電球60Wの場合>
60W ÷1,000(k)×5分÷60×29円=0.145円(5分あたりの電気代)
30年使用した場合 0.145円×365日×30年=約1590円 電球代200円程度を足しても約1,800円程度になります。
<LED電球60W相当 7.5Wの場合>
7.5W ÷1,000(k)×5分÷60×29円=0.018125円(5分あたりの電気代)
30年使用した場合 0.018125円×365日×30年=約200円 電球代3000円程度を足すと約3,200円程度になります。
また、白熱電球は発熱量がLED電球の約4~5倍あるので、冬場などは
トイレなどの電球を白熱電球に変えるだけでもちょっとした暖房効果もあったりもします。
灯りをとって暖をとる。
こういう考え方もできるのです。
電球の温かみのある灯りは食卓の料理を美味しくみせたり、ときには人の表情も美しくみせたりしてくれます。
全て単純にLED電球にしてしまうのではなく、用途に応じて白熱電球の魅力取り入れてみてはいかがでしょうか?
照明が魅力的なリノベーション事例
【リノベーション事例】暮らしの景色
ナチュラル×インダストリアルをテーマにこだわったリビング。
ライティングレールからのペンダントライトやスポットライト、ワークスペースのブラケットライトとどれもこだわったリビングの「景色」を演出しています。
【リノベーション事例】デコレーション・ハウス
お部屋のテイスト「インダストリアル×アウトドア」に合わせた照明選び。
可愛らしい雑貨をディスプレイしているご夫婦らしく、照明もクールなものとポップなものと絶妙なバランスで配置されています。
【リノベーション事例】ネオ・ジェネレーション
独特のテーマ“近未来”を演出するのに欠かせない照明たち。
まるでSF映画の世界観です。
まとめ
世界の中でも「明るすぎる」と言われる日本。
海外を旅したことがある方にはわかると思いますが、欧州などの家庭では照明の明るさはほどほどが好まれています。
日本は衛星写真で見てもその明るさが際立っているのが良くわかります。
明るくしておきたい場所、やわらかな暗めの明かりのほうがあっている場所、暮らしにあわせて工夫する楽しみをもっととりいれてみてもよいのかもしれません。
◎関連記事
直天井による空間作りについて。
照明の選択だけでなく配線も、空間づくりの一つなのです。
インダストリアルなどの新築分譲にはない少しハードなテイストも楽しめます。
壁は、床や天井に比べるとインテリアの中でももっとも自由度が高く、
壁の位置からその素材やカラーなど、かなり自由にデザインすることが可能です。
セルフリノベでも手軽に塗装できる塗料もあるので、チェックしてみてくださいね。