ふたつの顔をもつ住まい

神奈川県/マンション/ワンストップ

専有面積:

69.17m2

築年:

1982年築

所在地:

神奈川県

家族構成:

single

ふたつの顔をもつ住まい
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ふたつの顔をもつ住まい

Outline

Story

お仕事は全て在宅ワークというお施主さま。横浜港を望む小高い丘の上にあるマンションを選びました。どうしても外に出る機会が少なくなるから、お住まいの中でON/OFFを切り替えたい。高台という立地ならではの陽当たりと風通しのよさを存分に味わいながら、ゆったりと過ごしたい。そんな想いからリノベーションがはじまりました。

 

◎お客様からのご要望

◯フル在宅ワークなので、仕事と生活のメリハリがつく居心地よい空間にしたい
◯シンプルでも温かみのある空間にしたい
◯お手持ちの家具がなじむ空間にしたい

 

◎設計ポイント

◯ON/OFFそれぞれの空間をテイストを変えて演出
◯無垢の床や造作室内窓で細部までお気に入りの空間に
◯造り付け家具を取り入れ、無駄のないスペース活用を実現

 


 ↑ご要望に合わせてつくったラフプラン

 


 

◎69㎡をON/OFFふたつの空間にわける大胆なアイデア

69㎡のもともと3LDKだったお住まいを、LDKを中心とした「動」の空間と、寝室を中心とした「静」の空間に、思い切ってふたつの空間に分けてみました。

横浜港を遠望する南側にはワークスペースや大きなストレージを備えた充実のリビングを。夏場も過ごしやすい北側には、のんびり読書をしたりアイロンがけをしたりして、くつろげる寝室を配置。
お住まいの中だけではなく、眺望や陽当たりの良さを満喫できる南北両側の窓をはじめ、建物そのものの魅力を引きだすアイデアです。

 

では、生まれ変わったお住まいの中へとお邪魔しましょう。玄関を入るとまず目に入るのは、V字に無垢のフローリングを組み合わせたヘリンボーン柄の床。ともすれば主張が強くなりがちなヘリンボーン模様ですが、無垢材を用いることでナチュラルで落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
その玄関ホールの
左右には、色もデザインも全く異なるセミオーダーの扉を配置。それぞれの扉をあける瞬間にON/OFFが切り替わるような不思議な感覚です。

 

    

青みがかったグレージュの扉は、あけるとワークスペースも備えた広いLDKへとつながります。光が存分にさしこむリビングに、グレージュのアクセントカラーが映える「動」の空間です。

 

木目が美しいアッシュ材の扉の奥は「静」の空間。こちらは木の風合いを生かした、ゆったりくつろげる主寝室です。

 

◎室内窓をはじめ造作建具をふんだんにとりいれた、光とぬくもりあふれる空間

17帖もの広さのあるLDKは、ワークスペース、キッチン、リビングなどを、お住まいに合わせて設計した間仕切りでゾーニングしています。

 

キッチンは壁つけに。調理スペースの背後には幅1mも満たない短い間仕切り壁を造作。そこに室内窓を設けることで、「調理に集中できるけれど、閉塞感はない」というよいとこ取りの空間に仕上げました。

リビングの一角を占めるワークスペースは、仕事をしながらみなとみらのビル群が眺められる窓際に設置。横幅2mの広いカウンターの上に、本棚にもなる棚を2枚新調。たくさんの資料を広げたり、PCを2台並べたりしながらのお仕事でも十分なゆとりがあります。
ワークスペース脇には、収納力の高いストレージを。壁面の棚は取り付け位置を自由に動かせるため、高さのある荷物でもしまえます。あえて扉はつくらず、新調した壁と室内窓で仕切ることで開放感をプラス。広いLDKに、より一層、抜け感を与えるひと工夫です。

 

こちらのお住まいの特徴のひとつが12㎡の広さがあるルーフテラス。このルーフテラスへつながる掃き出し窓の一角にはフロアタイルの床材を使用。さらに天井を見上げると、そこにはアイアンバーが。お住まいの中でも日光があたるこのスペースは、「インナーバルコニー」として活用することに。グリーンを置いたり、花粉が飛ぶ季節はお洗濯物の部屋干しに使ったりできるように、というアイデアです。

LDKのそれぞれのスペースに必要な機能性を与えながらも、「ゆるやかなゾーニング」を行うっことで空間を切り分けない。ルーフテラスからの光と広々とした空間の魅力を最大限に生かすための仕掛けが随所に施されています。

寝室にした「静」のゾーンには、木のぬくもりがある、開閉式の小さな室内窓を2ヶ所にとりつけました。

これらの室内窓はそれぞれシューズインクローゼットやウォークインクローゼットにつながります。開閉式のため、湿気が気になるときには開ければ風を通せます。逆に寝室が寒いときにいは閉めれば暖かい空気を逃しません。小さな窓ひとつで、四季折々の気候にあわせて環境を心地よく変えられることに驚きです。

 

◎お気に入りの家具の引き立て役になる収納プラン

どこを見ても、すっきりとした印象のこのお住まい。実はほとんど「収納家具」がありません。

玄関脇のシューズインクローゼットや寝室脇に設けられたウォークインクローゼット、ワークスペース横のストレージと、各所にしっかりと「隠す収納」のためのスペースを確保しています。
特にウォークインクローゼット内には布団を置くスペースや細長い着物用の桐製衣裳ケースが置けるスペースまでもご用意。そのため、「隠す収納」のための圧迫感のある家具を置く必要がほとんどなくなりました。
リビングや寝室に新たに造った棚は「見せる収納」のため。メリハリのついた収納プランを提案させて頂きました。

 

以前から使っていた家具に愛着があり、「この家具をもっていきたい。これらがなじむ空間で暮らしたい」という想いが強かったお施主さま。打ち合わせスタート時点からお持ちの家具の情報を共有して、設計士の李とともにプランを練っていきました。

 

その甲斐あって、リビングのソファやテーブル、寝室の一人用ソファや小さな本棚など、いざお気に入りの家具を並べてみると、「見せる収納」のための特注棚とお気に入りの家具たちが見事に調和しています。陽当たりや風通し、眺望の良さとった部屋そのものの魅力だけでなく、大切にしてきた家具やインテリアの魅力も高める空間に仕上がりました。

 

 

デザインの異なるふたつの扉が誘う「ON」と「OFF」、「動」と「静」のふたつの顔をもつ住まい。

 

表面的なデザインにとどまらず、建物や立地に備わっていた魅力も、お施主様が以前から愛用していた家具の魅力をも生かす生活空間が完成。思い出を大切にしながらも新鮮な気持ちで新たな日々を愉しめる、ゆったりとした住まいをかなえました。

 

 

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