
「余白をつくる」というこだわり
専有面積: | 79.15m2 |
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築年: | 1999年築 |
所在地: | 相模原市 |
家族構成: | couple |
費用: | 1,256万円 |



















Outline


Story
こげ茶色が印象的なシンプルな住まい。
広々とした空間で、日常的に使うモノもきちんと収納された、ゆとりのあるお部屋。
実は、 “シンプルにすること”、“余白を残すこと”に、こだわりがたくさん詰まっているのです。
リノベーションの設計が始まる前から、たくさんの雑誌やサイトをみて情報収集されていたというご夫婦。
リノベーションのイメージを固めるため、スクラップブックのようなアイデアブックを作成されました。
完成したこのお住まいでそのブックを開いたとき、「最初からパントリーは作りたかった」や「小上がりも考えたけどスムーズな回遊路を優先して収納は別のところで作った」など、いろんなこだわりを、ご夫婦なりの形でオリジナルな住まいへと落とし込んでいった過程がたくさん見つかりました。
◎“余白”のつくり方
間取りや家具の配置を考えるとき、「まずキッチンはここにしよう」や「テレビはここに置こう」など、なにをどこに設置しようか考えていきます。
なかなか「どこに“余白”をつくろうか」と考えることは少ないのではないでしょうか。
まず、リビングダイニングの天井を高くとるため、躯体あらわしに。
シンプルな空間にするため白く塗装しました。
ダクトも、空間を圧迫しないように、梁に沿わせることで、視界がクリアになりました。
そうして決まったダクトの高さに合わせて、食器棚を選びました。
無駄な“余り”は出さずに、計算して生活スペースに“余白”をつくりました。
次に、通路の抜け感を意識したこと。
このお住まいには、回遊路が2つあります。
1つは、リビングダイニング~キッチン(パントリー)~洗面所への回遊路。
キッチンと洗面所は、引き戸を境につながっていることで、朝の支度や洗濯物を干すとき、行ったり来たりするのもスムーズです。
また、キッチンと洗面所の間には、薄型のパントリーを引き出せる形になっており、省スペースで効率のいい収納が実現しました。
パントリーは、設計当初から作りたかったというご夫婦ですが、実際にリノベーションするにあたって、お部屋のバランスに合わせて、最適なつくり方を考えました。
キッチンからダイニングテーブルへはスムーズにお料理を運べるように配置。
キッチンとダイニングの床に、同じフロアタイルを使っているため、より一体感が生まれています。
2つ目の回遊路は、リビングダイニング~WIC~寝室~廊下~リビングダイニングとつながっています。
WICには衣服の他にも収納するスペースを作っており、リビングや寝室にモノを出しっぱなしにしてしまうのを防ぎます。
特に玄関からリビングへの廊下は、何もない抜け感を大切にしました。
玄関入ってすぐから、旦那様こだわりの“こげ茶色”を感じることができますね。
実はこの色が、このお住まい全体のテーマになっているのです。
◎テーマは“こげ茶色”
お家のデザインを考えるにあたって、旦那様が大切にしたのは“こげ茶色”というテーマ。
この好きな木の色味をどのように活かしていこうかと打ち合わせを重ねました。
すべてをこげ茶色にしちゃえばいい、というものではなく、心が落ち着くようなデザインにすることが大切。
そこで、こげ茶色と白を軸に、アクセントとして黒を取り入れることに。
リビングダイニングでは、床やキッチンをこげ茶色、天井や壁を白色にしました。
床を暗い色にし、天井と壁を明るい白にすることで、空間が開けてより広い印象に。
床には、床暖房対応フローリングを選択したため、無垢材を使うことができませんでしたが、
キッチンのカウンターや横壁、リビングとダイニングの境目の框(かまち)や土間の造作棚に、無垢材を使うことで、木の質感も取り入れました。
ドアのガラス部分の格子、ラインティングレールや室内窓には黒のアクセント。
アイアンの素材感も空間をピりっと引き締めますね。
こだわっていないところはどこ?というくらい、緻密な計算がされた間取りとデザイン。
ご夫婦のアイデアブックを実際にカタチにしたお住まいが完成しました。
Price
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基礎工事
養生費、解体費、木工事、電気工事費、配管工事など
約751万円
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住宅設備機器
UB、キッチン、洗面、水栓、トイレなど
約206万円
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材料費
フローリング(床暖房)、扉、フロアタイル、照明など
約251万円
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収納・造作工事
造作棚、室内窓、その他アクセサリーなど
約48万円
工事費総額(税込)
約1,256万円
※工事費は竣工時点の税込額となっています。