ARTICLEリノべアイテム紹介 <壁仕上げ>

- 公開日:2016.7.28
- 更新日:2022.11.4
目次
新築マンションの内装の壁は、プラスターボードにビニールクロスを貼って仕上げられているものがほとんどですが、リノベーションでは、もっと自由に壁をデザインできます。
最もシンプルな仕上げが、今まであったボードなどを撤去して、躯体を素地のまま露出させたコンクリート現し(あらわし)にする方法です。
躯体は普通、表面の補修などをしません。不陸や型枠の跡など、でこぼこが残っているのが一般的です。コンクリート現し(あらわし)仕上げは、そうした無機的なコンクリートの素地そのものの味わいを楽しむインテリアです。表面をパテ処理や上塗りなどで仕上げて、独特のシャビーな風合いを出すことも可能です。
壁だけではなく天井もコンクリートの躯体を露出させ、ダクトレールでインダストリアルなペンダント照明を下げるなどして年代モノの倉庫を改装したイメージを楽しむのもよし、あるいはナチュラルな無垢フローリングと組合わせてミニマリスト風モダニズムを演出するもよし、リノベーションならではの素材感にこだわった空間が実現できます。
もっとプレーンなイメージを、という人にはプラスターボードの上からマットな塗料でペイントした塗装仕上げがお薦めです。
AEP(アクリル・エマルジョン・ペイント)などの水性艶なしアクリル樹脂塗装による白い壁は、クロス貼りなどにはないマットでフラットなイメージの壁面が実現します。プレーンな白い壁は、モダンなインテリアデザインの基本です。
さまざまなカラーの塗装壁も魅力です。ペイント壁の歴史が長い欧米の塗料が日本でも入手可能です。
カラー・ワークスが扱うイギリスのF&B(ファロー&ボール)は、天然の顔料を使ったChalky(チョークのような)と呼ばれている質感のある仕上がりが特徴のペイントブランドです。色の歴史が長いヨーロッパならではの微妙なニュアンスの色が選べるのも魅力です。揮発有機化合物ゼロの身体と環境に優しい安全性も高い水性塗料です。
出典:http://inspiration.farrow-ball.com/
アメリカのベンジャミン・ムーアも魅力的です。約130年前にブルックリンで創業された歴史ある塗料メーカーです。Do it youselfの価値観が普及しているアメリカでは、家のペイントも自分たちでするのが当たり前です。こうした伝統に裏づけられた、セルフリノベでも手軽に扱える使い勝手と高い品質、安全性が特徴です。3,600種類ものカラーバリエーションも魅力です。
出典:https://jp.pinterest.com/pin/159244536801620641/
いずれも実際のサンプルなどでカラーが確認できるショールームがあり、ペイント教室なども開催されおり、ペイント壁は思っている以上に気軽にチャレンジできるアイテムです。
クロス(壁紙)で仕上げる場合も、好みの色や柄のデザイン壁紙を楽しむという選択肢があります。柄やカラーのバリエーションが豊富なのは、なんといっても輸入のウォールぺーパーです。下のアンティーク調の本棚の壁紙はテシードが扱っている輸入壁紙です。我が家が一気にクラシックなライブラリー空間に変身します。比較的手軽に部屋の雰囲気を変えられる、具象柄から抽象柄まで豊富な柄がそろうなどもクロスならではの利点です。
出典:http://www.tecido.co.jp/products/detail.php?product_id=1106
壁の仕上げに関しては、リノベアイテム紹介<タイル>でご紹介したレンガタイルやモザイクタイルなど、タイル貼りとするのも選択枝のひとつとしてあります。
床や天井は、施工面や機能面の制約(例えば遮音性など)が大きく、素材やデザインを全く自由に選ぶことは難しい部位です。それに比べると壁は、インテリアの中でももっとも自由度が高く、壁の位置からその素材やカラーなど、かなり自由にデザインすることが可能です。リノベーションで壁を思い切って個性的にデザインしてみてはいかがでしょうか。